ギリシャ

アテネ/エーゲ海の島々/スニオン岬/デルフィ/メテオラ

アテネ

考古学博物館
シュリーマンによってミケーネから発見された有名なアガメムノンのマスク、アルテミシオンの騎手、アテナ像などがある。墓碑やモザイクの復元なども豊富。

アクロポリス周辺
ヘロ-デス・アティコス音楽堂は、今でも現役だ。 パルテノン神殿はいつ行っても修復工事が行われていると聞く。。 エレクテイオンの女神像も複製品
ギリシャといえば白亜のパルテノン神殿を思う人は多いだろう。このような巨大な建築物が紀元前5世紀に建てられたことだけでも凄いと思うが、その周辺のアゴラや音楽堂、他の神殿などをふくめ、この一帯の文化や建築技術の水準の高さに驚かざるをえない。その後、ギリシャの神々の神殿パルテノンは、キリスト教の普及やトルコの支配下に置かれるなどで輝きを失い、価値が再認識された後も、現在は大気汚染でダメージも被っているという。維持するため、部分的に博物館に移され、管理されるものもある。

エーゲ海の島々

クレタ島
クノッソス宮殿
紀元前3000年ごろ栄えたというミノア文明の中心地クノッソス宮殿の遺跡は、神話に語られる半獣半人のミノタウロスがいてもおかしくないような大規模な多層階の宮殿が実在していたことを示している。採光や通気を考えて作られ、風呂や食品の貯蔵庫なども見られる。色タイルを使った室内装飾も多かったようだ。基本的には石造りだが、太い柱には杉の木も使っている。

考古学博物館
ミノア文明の出土品、有名な牛の頭部、蛇使いの女王、金のアクセサリーなどが展示されている。また、クノッソスの宮殿跡の壁画を移し、管理復元しているものが多く、興味深い。通称パリの女、百合の王子などの本物はこちらにある。

サントリーニ島
切り立った崖の上に白い街がある三日月の形の島。太古に沈んでしまったといわれる幻のアトランティス大陸の一部との説もある。旧港の近くに、上部の町ティラに登るロープウェーがある。青い海と白い家、ドーム屋根の教会のある風景がそこここに見られる。にぎわうティラの町と静かなイアの町は少し離れているが、2つの違った雰囲気を味わいたいものだ。

パトモス島
パトモス島の山の上に11世紀に建てられた聖ヨハネ修道院と、ヨハネが黙示録を書いた洞窟があるので、このあたりは世界遺産の歴史地区になっている。二つを回るバスツアーに参加すると効率よく回れる。ヨハネが暮らした洞窟の中には神の啓示を受けた時にできたといわれる岩壁の亀裂がある。聖ヨハネ修道院までの参道には、お土産もの屋も並ぶ。修道院前でガイドの説明を受けるが、中は自由見学だ。やや暗い室内にフレスコ画や宝物の展示がある。中庭に出てエーゲ海の景色を眺めるのもよい。

ミコノス島
今では1台しか使っていないが海に向かって風車が並んでいるカト・ミリの丘の風景が有名。小さい島の町中は白い壁の家が並び、狭い路地を観光客がそぞろ歩きする。メインストリートには高級ブランド品のお店、海辺にはレストランが並んでいる。そんな中を勝手気ままに散歩をしているペリカンのペドロス君(実は2代目らしい)もこの島の名物だ。

ロードス島
リンドスのアクロポリス
古代の3大都市のひとつといわれるリンドスの町は、ロードス島の東海岸にあり、ロードス市からは60キロ弱。細い商店街を通ってゆくとアクロポリスに到着。紀元前5世紀ごろの建物は柱を残すのみだが、列柱側から海、片側の城砦からはふもとに広がる白い集落が見える。
ロードス市街
ロードス市は島の北側にあり、今ではこの中心地だ。聖ヨハネ騎士団の作った城壁が旧市街を取り囲んでいる。各国の騎士団の宿舎があった騎士団通りには、館の入口にそれぞれの紋章が刻まれている。国際的な観光地であり、開放的な雰囲気の町。お土産もの屋、カフェなども多く、西欧人がラフな格好でのんびりすごしている。

スニオン岬

ポセイドン神殿
紀元前5世紀に建てられた、海の神ポセイドンに捧げられた神殿だ。スニオン岬の断崖に建ち、白い大理石の円柱が青い海と空に映える。ドーリア式の円柱が15本残っている。夕暮れ時はさぞやロマンチックだろうが、ガイドさんによるとこの日の入りを見るのは大変だという。夏は日の入りの時間が遅く、すでにここまで来るバスはない。冬は日暮れは早くても天候が悪いことが多く、まちがいなく吹きっさらしで寒いらしい。

デルフィ

神域 
市場があったとの説明 大地のへその石 アポロン神殿 イオニア式の柱 山の上の陸上競技場
パルナッソス山のふもとの都市デルフィは、古代ギリシャ時代に世界の中心と信じられていた聖域だ。中心にはアポロン神殿があり、巫女による神託が行われていたが、現在残っているのは紀元前4世紀ごろの柱だけである。神託が行われていた場所におかれていた「大地のへそ」は大理石製で、本物は保管のため博物館の方に移されている。その代わり、かつての場所にはニセの「大地のへそ」の石が置かれている。神殿までの参道にはギリシャの各都市国家別に、アポロン神殿に捧げた貢物の倉庫が並んでいる。アポロン神殿から上に登ってゆくと階段状の石の座席がある古代劇場、さらに急な坂を登ると古代の陸上競技場跡がある。

博物館
大地のへそは大理石製 クレオビスとビトーンの像 青銅の御者像 金の装飾品 スフィンクス
展示の設備や建て物はあまり立派ではないが、貴重な美術品を収蔵した博物館。かつてはアポロン神殿に収められていたという釣鐘型の「大地のへそ」も、今はここに保管、展示されている。紀元前5世紀ごろの青銅の御者像は、当時どのような配置だったか馬などを加えた復元予想図が付いているので参考になる。アルカイックスマイルの巨大石造は、親孝行だったため神様からのご褒美で天に召されたという双子の話に基づくものだ。現代の私たちにはいいご褒美だとは思えないのだが。


メテオラ

メテオラ修道院群
14世紀、アサナシオスというギリシャ正教の僧侶がこの奇岩の上に修道院を立てたのがメテオラ修道院群の始まりといわれる。最盛期には20を越す修道院があった。内部を公開している大メテオラ修道院では、墓所、台所なども見られる。他には、007の撮影を行ったアギア・トリアダ修道院、現在は女子修道院となっているステファノス修道院など、全部で6つが実際に修道院として使われている。



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