イタリア

アッシジ/アレッツォ/サンジミニャーノ/シエナ/トリノ/フィレンツェ/ラヴェンナ/ローマ

アッシジ

サン・フランチェスコ聖堂
13世紀はじめに建てられたアッシジの生んだ聖人、聖フランチェスコを祀った教会。スバシオ山のふもとからも美しいアーチが見える。地下にはフランチェスコの遺体が収められている。1階は薄暗くミサをやっていることが多いので、あまりよく見学できないが、2階の聖フランチェスコの生涯を描いたジオットの連作はよく見ることができる。「小鳥に説教する聖フランチェスコ」のフレスコ画もここで見られる。内部は撮影禁止。1997年の大地震で大被害を受けたが、現在はほぼ修復されている。

町歩き
サン・フランチェスコ聖堂 中世風の扉 窓には鉢植えが ミネルヴァ神殿 ドゥオーモの中 サン・ルフィーノ大聖堂
路地のアーチ 町の中は坂が多い サンタ・キアラ聖堂 要塞に続く石段 町のパン屋さん 町の門
アッシジは城壁に囲まれた静かな町。町のはずれのサン・フランチェスコ聖堂からメインストリートを歩いてコムーネ広場へ。そこにギリシャ風の建物や隊長の館、市庁舎がある。ドォーモ(サン・ルフィーノ大聖堂)は小さい美術館も併設されている。そこから下方にはもうひとつの見どころサンタ・キアラ聖堂が、階段を上に向かうと岩の要塞がありアッシジの町やはるかな遠景を見渡せる。

アレッツォ

町歩き
美術館 画家、評論家として活躍したバザーリの家 聖ドメニコ教会 威厳あふれるドゥオーモ グランデ広場に向かう
グランデ広場北側のポルティコは、ヴァザーリの回廊ともいわれ、蚤の市も開かれる。 正面もバックも美しいサンタ・マリア・ディ・ピエーヴェ教会 サン・フランチェスコ教会
アレッツォの旧市街は坂が多いが、見所がコンパクトにまとまっており、歩きやすい町だ。中心地を過ぎて、美術館、バザーリの生家、サント・ドメニコ教会と道しるべに沿って歩く。立派なドゥオーモ、ペトラルカの生家もある。開放的なグランデ広場を散策し、古い町並を一回りしたら、あらかじめ予約券を取っておいたサン・フランチェスコ教会の壁画を見学するのがよい。

サン・ジミニャーノ

町歩き
サンジミニャーノの町の城壁 サンアゴスティーノ教会 町のみやげ物店
参事会教会 ポポロ宮は美術館と塔の見学ができる ポポロ宮の塔の上からの眺め
って建てられた72本の塔は、現在では14本が残るのみとなった。城壁の中の小さな街は、中世のままのようだ。参事会教会をはじめ、美術館など見所がいくつかある。塔に登れば、上からの景色も楽しめる。チステルナ広場には気楽なカフェ、レストランが集まっている。

シエナ

ドゥオーモ
12世紀半ばから始まったシエナのドゥオーモの建築には、ピサーノをはじめミケランジェロ、ドナロッテ、ピントゥリッキオらが参加した。ファサードはゴシックの典型的な形で、内部は珍しく撮影が許されている。鐘楼と同様、内部の柱、壁も白と黒の横縞になってあり、高い天井を支えるアーチ、ヴォールトもすっきりと美しく見える。法王ぴウス2世の甥で、後にぴウス3世となったピッコローミニ枢機卿が作らせた「ピッコローミニ家の図書館」という豪華な一室には古典楽譜など古書が展示され、壁にはピントゥリッキオの「ピウス2世の生涯」のフレスコ画が描かれている。

トリノ

エジプト博物館/サバウダ美術館
エジプト国外では有数のエジプト関連の博物館。コレクションはエジプトの発掘調査に貢献したために寄贈されたものが主で、略奪品ではない。建物からすると、そんなに大規模な展示はなさそうに見えるが、質の点ではかなりのもののようだ。一ジャンルの展示物は多くないが、多岐にわたる種類のものがそろっている。ミイラや棺なども他のものに混在して普通に飾られているので覚悟なしに見るとぎょっとする。
サヴォイア(サバウダ)家所蔵の美術品を、サバウダ家の宮殿の建物の2階に展示している美術館。エジプト博物館は、この建物の下階にある。イタリアルネサンス以前の宗教芸術やルネサンス期の絵画が充実している。ボッティチェリあり。彫像のなかには数点仏像もある。途中で係りの人に撮影禁止と注意された。

サンタ・シンドーネ(聖蓋布)の礼拝堂
キリストの遺体を包んだといわれるシンドーネ(聖蓋布)が収められている礼拝堂。キリストの体や顔の輪郭が写し取られている奇跡の布で、真偽は定かではない。科学的検証によると、キリスト没時のものではないが、最近作られたものでもない。少なくとも何世紀かは前のものである。実際の布は通常は公開されていないが、普段は原寸大の写真が展示されている。

フィレンツェ

ウフィッツィ美術館
チマブーエ「荘厳の聖母」 ウッチェロ「サン・ロマーノの戦い」 S・マルティーニ「受胎告知」 フィリッポ・リッピ「聖母子と二天使」 ボッティチェリの「春」
ダ・ヴィンチが手伝ったヴェロッキオの「キリストの洗礼」 「受胎告知」にやって来たダ・ヴィンチの天使 デューラーのアダムとイヴ。クラナッハのものもある。 ラファエロのふしめがちな「ひわの聖母」 ミケランジェロの体育会系筋肉「聖家族」
ティッチアーノ「フローラ」 パルミジャニーノ「長い首の聖母」 本日も満員御礼。外は行列。 アルノ川や町も眺められる。 疲れたらカフェで一休み。
16世紀、メディチ家のコジモ1世が、行政府としてヴァザーリに命じて作らせた建物が現在のウフィッツィ美術館だ。ウッフィツィというのは英語のオフィスのこと。コジモの跡を継いだフランチェスコ1世が、コレクションをここに展示し、今日の美術館の基礎ができた。アルノ川の対岸にあるピッティ宮まで隠し廊下「ヴァザーリの回廊」は有名だが、いきなり行っても見学できない。公開時期(未定)に、予約が必要だとのこと。
作品量は多いのだが画家別、時代別に整理されているので見やすい。頭がいっぱいになったら、一旦休憩もよし。カフェのメニューにはヴィーナスの絵柄がついている。
かつては美術館内は写真も撮影できたが、現在は禁止らしい。ヴェッキオ宮の時計がよく見えるので、ここで記念写真でも・・・。

サン・マルコ美術館
フラアンジェリコの受胎告知があることで有名なサン・マルコ美術館は、15世紀にドメニコ派の中心となった教会の付属修道院として建てられている。階段の正面に受胎告知があるが、壁画であるためか、あせたような控えめな色彩で落ち着いている。元は修道院だったため、2階の内部は43の小さい僧房に分かれている。それぞれ、聖書に基づくキリストのエピソードの壁画が描かれている。後年過激な宗教改革に進み、異端として火あぶりになった修道院長、サヴォナローラの部屋や遺品も残っている。

メディチ家礼拝堂
トスカーナ大公家の代々の墓所となっている君主の礼拝堂は、八角形の建物で、中央に大きな空間を持つ。床も壁も大理石造りで、色彩は地味目にしてあるが、かなり豪勢である。大きなメディチ家の紋章についている球は、メディチ家の祖先は薬商人だったため丸薬を意味しているという説がある。隣にはミケランジェロの「曙」などの彫刻があることで有名な新聖器室がある。

パラティーナ美術館
ピッティ宮殿の2階にあるパラティーナ美術館は、美術館というより美術愛好家の貴族のお屋敷の雰囲気だ。実際に宮殿だったわけで、部屋や調度品も絵画と一緒に見ることができる贅沢な空間である。ここではラファエロの「小椅子の聖母」「大公の聖母」、フィリッポ・リッピの「聖母子」など、珠玉の作品が見られる。壁には3段にも絵が展示されているところもあり、上の方はもったいないがよく見えない。逆に、ちょっとよろけでもしたら手を付いてしまいそうな位置に飾られているものもある。展示スペースを広くして、ゆったりと絵を掛けてあると見やすかろうが、好きなものを好きなように飾った私邸を思わせる赴きもよいのかもしれない。

庭には入園料がかかる 入口からは広い階段が続く 景色のよいカフェで休憩 小道や噴水もある 人工のグロッタ(洞窟)
ピッティ宮は金持ちの商人の館を、メディチ家が買い取り、17世紀まで改修増築を繰り返し、今日見られる堂々たる姿となった。横に広く、比較的低層であるため、安定感がある。代々トスカーナ大公の宮殿であったが、現在はパラティーナ美術館をはじめとする幾つかの美術館、博物館がはいっている。また、宮殿の裏手のボーボり庭園も有料。散歩道を登ってゆくとフィレンツェの街が見渡せる。

ラヴェンナ

サンタポリナーレ・ヌォーヴォ教会
6世紀ごろのゴート族の王テオドリクスの命で建てられた教会で、身廊上部の左右の壁には、26人の聖人と、22人の聖女と3賢人がずらりと並んだモザイクがある。教会は簡素な作りであるため、なお一層モザイクの美しさ、荘厳さが際立って見える。

ネオニアーノ洗礼堂と大司教博物館
5世紀ごろの小さな洗礼堂で、天井の洗礼を受けるキリストのモザイクが美しい。同じ敷地内の大司教博物館には小礼拝堂があり、天井が大変美しい金色のモザイクで埋められている。また象牙でできた司教座の一面のレリーフが大変精巧で、ガラスごしではあるが、キリストの物語の場面を間近に見ることができる。

スピリト・サント教会とアリウス派洗礼堂
スピリト・サント教会は、493年に東ゴート王国のテオドリクス王がラヴェンナ占領後初めて建てた教会だ。教会の近くに八角の洗礼堂があり、当時はアリウス派のためのものだった。外階段を降りて中に入るが、これは当時より地盤が沈下したためらしい。洗礼堂のクーポラには、キリストの洗礼図とそれを囲むように配された12使徒のモザイクがある。

サン・ジョバンニ教会
5世紀に建てられた古い教会で、第二次世界大戦で破壊された部分は修復されている。内部にはモノトーンのモザイクが幾つかかけられており、素朴な感じであるが、実際は、金色に輝くビザンチンの絢爛豪華なモザイクよりもずっと後の13世紀ごろの作品である。

サン・ヴィターレ教会
6世紀半ばに建てられた八角形のビザンチン式教会。ビザンチンのモザイクでは必見の「ユスティニアヌス帝と従臣たち」「テオドラ皇后と侍女たち」が後陣の左右の壁に見られる。後陣に入るアーチには、キリストを頂点として両側に聖人達の顔がモザイクで描かれている。また、ヴォールトも果実などを描いたモザイクで埋め尽くされており、教会内は金色に煌いている。この建築費は当時としても膨大なものであったようで、ユリアヌス・アルゲンタリウスという人の寄進によってまかなわれた。この人物は銀行家という説だが、正体はわかっていない。

ガッラ・プラチーディア廟
西ローマ帝国のテオドシウス帝の娘、ガッラ・プラチーディアの霊廟として、本人が5世紀に建てさせたもの。サン・ヴィターレ教会と同じ敷地にある。小さな入口から暗い堂内に入ると、モザイクが半円形の天井にも現れる。深い青と金が、高貴さをかもし出している。残念ながら、石の棺の中のプラチーディアの遺体は、後世の人が中をよく見ようとしてかざした灯が引火し、燃えてしまったという。

ローマ

フォロ・ロマーノ
フォロ・ロマーノは紀元前6世紀ごろから3世紀までローマの中心都市だったが、その後埋もれてしまい19世紀に本格的に発掘が始められた。元老院の建物に入ると、古代ローマの政治がここで行われたのかと、歴史の教科書の記述を思い出す。はるかな時代を超えて、シーザーが歩いた道を一般人の我々が歩き、追体験しているような不思議な感覚になる。すべての建物は完璧に残っているわけではないが、壁の一部から、空想を膨らませる楽しさがある。


サン・マリーノ共和国

サンマリーノ 町歩き
世界で5番目に小さい国で、イタリアの中にある。4世紀に、石工のマリーノが迫害されたキリスト教徒達とこの地に逃れて作った国で、現存する最古の共和国だそうだ。国土は61.2平方キロメートルでニューヨークのマンハッタン島と同じくらい、首都サン・マリーノはティターノ山の頂にあり、市街は2008年に世界遺産に認定された。観光と美しい切手の発行は国の大事な収入源でもあるという。消費税はない。町中では、ワインから甘いリキュールまで沢山のお酒が売られていて、カラフルで変わった形の瓶が並ぶ様は面白い。


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