基本的なことだが、まず、手を洗う。これは結構徹底している。手を拭くタオルも配られた。

それから、エビをまな板に置いたら、包丁の刃を横にしてたたきつけながら、手前に引くようにして潰す。包丁のこんな使いかたをしたことは今までなかった。刃が四角い、中華包丁だ。エビを潰したらひき肉と混ぜて鶉の卵を丸めて中に入れ蒸したあと、油で表面を揚げるのだ。

蒸している間に、イカも下ごしらえする。日本では新鮮なイカが手に入るだろうから洗うのは1回で良いというが、ホーチミンでは、海が遠いため鮮度がよくないかもしれないので、酢や酒、しょうがを混ぜた水につけて一度洗ったあと、もう一度水洗いするのだそうだ。適当な大きさに切り、格子模様の切込みを入れておく。

エビ豚団子ができるまで、飾り付けのトマトの花を作る。先生みたいにいかないとだろうと、「私たちは無理です」と言ったのだが、笑って却下された。仕方なくやってみると意外と簡単!トマトの皮をつなげてむいて、丸めて置くと、なんとなくバラの花に見えるではないか。

デザートもいつの間にか、かためるケースに入れる3色の寒天液ができている。魚や蟹、花など可愛い形の型にココアの入った茶色い液、卵黄入りの黄色い液、何も入っていない白い液を適当に入れて模様にする。マーブル寒天は、通常の寒天ではなく早く固まるアガーというものを使用しているので、模様が作りやすい。棹のような容器に流し込んでかためる場合は、違う色を入れたらかき混ぜてマーブル状にする。

牛肉のベトナム風しゃぶしゃぶは、先生が、肉に下味をつけて、きれいにお皿に並べてゆく。

お料理の準備はこれで出来上がりだ。しゃぶしゃぶとイカは、テーブルで調理する。先生と通訳の人と一緒にテーブルに着き、ランチタイムとなる。最初は、エビ豚団子から。周りに飾った野菜で団子をくるんで、甘辛のチリソースをつけて食べる。中に卵が入っていることもあり、3個食べただけでもボリュームがあるように感じる。続いてイカを鍋に入れてビールを加える。蒸すというより、ゆでる感じだ。これはライムを搾った塩コショウにつけて食べる。そして、しゃぶしゃぶも、特製のレモングラス入りの出汁にくぐらせて引き上げたら、いつの間に用意したのか、野菜、ゆでたブン(米麺)と一緒にライスペーパーにのせて、ピーナッツを砕いたものをかけ、しっかり丸めて、更にタレをつけて食べる。肉がなくなったら残りのブンを入れてスープ麺。デザートのマーブル寒天は、さっぱりしていて、いくらでも食べられそうだと思ったが、これ以上食べたら動けなくなりそうだったので、少しだけ残す。
半日観光 Eビンタイン市場

チョロン地区にも中国風の巨大市場があるのだが、半日観光ではそこへはよらず、中心部に戻ってベンタイン市場に行く。

ここには1,500もの店が入っているという。市場の建物に沿ってお外周りは衣類が多く、アオザイの既製品もかかっている。子供服も多い。真ん中に入ってゆけば、サンダルやバッグ、雑貨、台所用品、食料品、簡易食堂など何でもある。狭い通路にびっしり店が並ぶが、スリも多いので注意しろとのこと。また、今では観光客が多く、値段も特別に安くないそうだ。うまく値切れても、ドンコイ通りあたりとおなじような値段だそうだ。だとすれば、ドンコイ通りの名の知れた店のほうが、品質が保証されていそうな気がする。さらには、値切ったつもりが、品物を渡されて、あとで開けてみるとひとつ足りない・・・などというトラブルもあると聞いた。何にせよ気をつけろ・・・と自分に言い聞かせる。
安全第一  ホーチミン!  (旅の扉に戻る)

生水は危険、氷も危険、生水で洗った食材も危険、生ものはもちろん危険、野菜は寄生虫がいるかも、屋台の食事は超不衛生、洗った皿を拭く布はどう見ても汚い雑巾、町に人糞がおちている、白タクやシクロで人気のないところに連れて行かれ身ぐるみはがれた、買い物しても買った品物が入っていなかった、レストランでぼったくられた、マッサージ店で恐喝された、エステのロッカーから財布のお札を1枚抜かれた、ホテルのフロントに貴重品を預けたら金額が減っていた、金目のものはひったくられる、カメラやビデオも盗難のターゲット、鳥インフルエンザ、テング熱、魚介では肝炎・・・・。何でこんなに、警告が多いのー?!・・・行くと決めてからも、外務省の渡航情報を読んで、ビビリまくるかっぱ夫婦でしたが・・・。
バミゾン2のセット内容は、ハム、野菜、パテなど挟まったバゲット、スープ、デザート、バミゾンドリンクで41,000ドン。250円くらいなものだ。

なるほど、サンドイッチのフランスパンはおいしい。フランスの統治下にあった時に吸収して、実際に今もベトナム人の生活の中に浸透している。

中身の野菜や肉には、たぶんヌックマムがかかっている。独特の匂いと旨さがあって、クセになりそうだ。

日本に帰ったらドトールのミラノサンドを買ってきて、ヌックマムをかけて食べてみようかなあ・・・。たぶん合うと思う。

スープは薄味でヘルシーな冬瓜入りだ。デザートは、バナナの蒸しケーキのようだ。ずっしり重たくて腹持ちがよさそう。スープもケーキも何か特定されていないので、内容は毎日違うのかもしれない。

それに謎のバミゾンドリンク。これは、ヤシのジュースを使っているのようだ。これだけ食べれば。朝からおなかは大満足だ。
パリのかおりはするかな?
サイゴン・サイゴン・バーのミスサイゴン

あまってしまったドンを使おうと、今度はカラベルホテルの10階にあるサイゴン・サイゴン・バーに行き、集合までの時間を潰すことにする。オープンエアの席があり、眺めもよいということだったのだが、ちょっと誤算だったのはライブ演奏がうるさかったことだ。アメリカンな曲の数々で、音も大きく、また、次々と休憩なく弾きまくり歌いまくる。このバーに来ているのはほとんど欧米人。アメリカ人だったら、こういうのがいいのだろうか。あるいは、日によってライブのジャンルが違ったりもするのだろうか? 個人的には、ジャズナンバーか何かでしっとり・・・というのが好みだったのだが。

ここで頼んだご当地カクテル「ミスサイゴン」は、見た目の割りにかなり強い。麗しげな名前なのに、女性向とは言いがたく、オレンジジュース、クランベリージュースできれいな色をつけてはいるが、ウォッカやラムが入っている。しかも、かなり飲みでがある。そういえば、ミュージカルの「ミス・サイゴン」は観たことはないけれど、暗く重たい話だったなあと思い返す。
このお店は、たぶん今まで来たどの店よりも、高級そうだ。内装は、特にキンキラでもないのだが、豪華な感じがする。揃えてあるワインも、よさそうな感じだし、現地駐在の外人が、何かお祝いや会食の時に利用するようなお店らしい。しばらくしてやってきたのは、全員日本人だった。

コースメニューしか渡されなかったので、7品のコースを頼む。しょっぱなから麺料理のブン・ボー・フエが入っているのだが、店の人に食べきれるかと聞いたら、少しずつしか入っていないから、大丈夫だろうとの返事。

ブン・ボー・フエ、バインベオ、春巻、竹の子の和え物、蓮の実チャーハン、スペアリブ、蓮の実のチェーとあるのだが、春巻くらいから、配膳のスピードも速くなり、早くもおなかがいっぱいになってきた。大丈夫じゃないじゃない・・・と思いつつ、次の和え物を食べる。ゴマのせんべいに和え物をのせるのだという。せんべいをかじったら、上にのせた和え物がおちるので、はっきり言って食べにくい。これは守るべき規則なんだろうか?!店員が見ているので、一生懸命落ちてはのせ落ちてはのせ、ありがたくいただいた。和え物はとてもおいしく、ほんの少し残っていた皿をさげられたのが痛かった。しかもエビのところだったのに。私のエビ、返せー!

蓮の実のチャーハが出てきたと思ったら、すぐスペアリブも出てきた。店の人が、茶碗にご飯をよそってスペアリブをのせてくれる。こうやってのせてたべるものらしい。ご飯にのせるというのは、丼物を食べているような気楽な感じがいい。

20ピアストルっていくら?インドシナ銀行券
車が迎えに来たので、水上人形劇の会場へ。劇場は統一会堂の裏のあたりだが、やはり一方通行で大回りしなければならないらしい。

水上人形劇は、ホーチミンでも見られるようになったと書かれているが、本場はハノイらしい。でも、どのガイドブックやオプショナルツアーにも出ているから、この際、楽しませてもらおう。観劇は50分。言葉がわからないので、どうなのかと思ったが、ずべて短編で、判らなければ楽しめないほどの重厚なストーリーはなさそうだ。
ホテルの前のドンコイ通りを下ってゆけば、サイゴン川に出る。夜行ってみたら、道が渡れなかったので、今日は日が暮れないうちに行ってみることにした。

両側には気のきいた雑貨、みやげ物や、バック、漆製品を売る店や、高級レストランも並んでいる。ドンコイ通りの一番端には、豪華なマジェスティック・ホテルが建っている。

川のそばに行くには大通りを渡らねばならないが、昼間なら怖いものはない。最難関と思われる交通量だが、それでも渡る機会を見つけて道の反対側に行く。川沿いには公園があり、遊覧船の発着場所もある。夜になると派手な遊覧船でサイゴン川のクルーズができるようになっている。

公園も特別きれいな感じはしないが、川面を見るとまたびっくり。流されたゴミ、木の葉や枝が、よどんでたまっていて、汚い。水も不透明であんまり景観はよろしくない。コンクリートの公園で、子供達が遊びまわっているが、この大通りのそばの空気は悪そうだし、さぞかし暑いだろうと思う。ペンギンの形のゴミ箱は、苦しそうに口を大きく開けていた。

それでもサイゴン川のほとりには、マジェスティックホテル、ルネッサンスリバーサイドなど、美しいホテルが建っている。
フォーを食べたら、ホテルの朝食のレストランに行く。ホテル代に朝食も含まれているので、珈琲でも飲んでいこうというわけ。ついでに、おかずを少々と、フルーツなどをいただく。


ベトナム料理教室

今日は日本でインターネットで申し込んでおいた料理教室に行く日。9時15分までに、ラ・フネ・ソルというカフェに行かねばならない。9時前にはホテルを出る。バクダンアイスクリームやサイゴン・センタービルの近くで、ホテルからもそんなに遠くない。

ラ・フネ・ソルは、アンティーク家具を配した、ちょっとおしゃれなカフェとガイドブックに書いてある。昨日も一昨日も、近くを通った時、店の場所をチェックしておいたので簡単に行き着いたのだが、入口がわかりにくい。正確には、入口の表示もあり、わかりにくいとまではいえないが、入るとすぐ汚い階段を上ることになるので、本当にこの先におしゃれなカフェなんかはいっているのかなあ?と不安になるのだ。さらに2階の廊下も汚いし暗い。右に曲がるとお店のようなので、勇気を出して進む。

ドアを開けると迎えてくれたのは若い男の人。日本語の通訳のようだ。

まずはアンティーク家具のイスに座って蓮茶を頂き、パソコンで作った日本語の料理の手順書を読む。本日のメニューは、エビと豚挽き肉の団子、イカのビール蒸し、ベトナム風レモングラス入りの牛のしゃぶしゃぶ、マーブルゼリーだ。オプショナルツアーでよく出ているメニューは、生春巻やバインセオが多くて、わざわざ習うまでもなさそう。ラ・フネ・ソルで教えてくれるのはちょっと変わっているので、ここに決めた。パーティー料理コースとなっていて、ホームパーティーをする機会があれば、役に立ちそうだ。

お店は大きな窓が2面にあり、天井が高い。フランス風の作りなのだろうか。「フネソル」とあるが、店名のスペルは「ラ・フネートル・ソレイユ(太陽の窓)」で、フランス語である。台所はカフェのカウンターの中にあり、店員のお姉さん達がカフェの準備をしている。料理教室を台所でやっている時も、カフェは営業中。実際に何人かのお客さんが来ていた。やはり、地元の人にはコストパフォーマンスがよろしくないのか、客層は西欧人と日本人ばかりだった。

料理の先生はベトナム人。年そのものは若くはないご婦人だが、立ち居振る舞いがきびきびしていて姿勢も良く若々しい。カウンターの中で、料理の下ごしらえが進んでいる。私達が中に招きいれられた時には、しょうが、にんにくは、すでに大量の微塵切りになっていた。渡された青いエプロンを身につけ、調理実習スタート。
ショッピング街色々

ホーチミン市博物館を少し下ると、レロイ通りに出る。近代的な背の高いサイゴン・センタービルが角にそびえるように建っているので、入ってみる。1階の入口付近はきれなカフェ、2階に上がると子供服、おもちゃ屋、スーパーが入っている。

ここのスーパーも、手荷物の持ち込みはダメらしい。今日は、私が荷物番で、相方がスーパー探検だ。なんだか怪しげなペットボトルの飲料とアーティチョークのティーバッグを買って帰ってきた。飲料は、今夜、風呂上りに飲もう。
再び下の階に降り、今度は左半分に行ってみる。おもちゃ、造花、靴・・・また飾り気もなくただ重なっている。

市場の外側の店の向いにも店が立ち並び、どこまでがビンタン市場かわらない状態になっている。そのまま、なんとなく市場の外に出てしまったので、歩いてみる。するとさらに、街は混沌としてきた。


ディープ地区潜入

屋根がなくなり、市場の外だというのはわかったが、道の両側に店が並んでいる。ここもまた市場通りなのだろう。道には両側に舗道があるが、ここも、バイクと自転車に占領され、すき間には屋台や、座り込みおばさんの店が出ていて歩けないため、人はたいていの場合、車道を歩くことになる。荷物が大きい私たちは一苦労だ。しかもバイクにひったくられると聞いているから、荷物を守って常に後ろにも横にも気を遣う。

運河沿いには西洋風の建物が並ぶ地域があるとガイドブックに書いてあったので、行ってみようということになったが、運河のあたりは工事をしているようで、高いフェンスが立ち、どういう状況か見えない。あきらめて、またごみごみした街のほうに戻る。バラックみたいな家には2階や3階もあるのが信じがたい。果たして強度は大丈夫???その1階は、穀物を売る店、食堂などの商店だ。人通りは多く、にぎわっている。

街角には食べ物の屋台が出ている。こういうB級フードを食べることこそ、旅の醍醐味だ。少なくとも、旅の出発前はそのように思っていたのだが、この蒸し暑い中で、衛生管理が疑問なサンドイッチ、チェー、ご飯ものなどを果たして食べる勇気が自分にあるだろうか・・・・。自問自答しながら歩く。熱を通したものなら大丈夫かもしれないけど、素材そのものがやばかったら?器が汚かったら?・・・・・。結局、屋台の前は通り過ぎる。

突然、雨が降り始めた。傘をさすが、そんなことするのは観光客だけだ。ベトナムの人はそんな面積をとる割りに実効性がない方法はとらない。格好なんて問題じゃない、この狭い道で、強い雨となれば、役立つのはすっぽり頭からかぶる雨合羽だ。バイクに乗る人も雨が降り出すと雨合羽を身にまとう。
外の通路に近くなると、今度は食品売り場だ。乾物、漬物の類があり、においが強いが、屋根がない通路に近く、閉め切られていないので平気。屋根がない通路に出ると、キッチュな食器を売るお店、ノンというすげがさを売る店などが並び面白い。欲しいけど、大量に買えない身が悲しい。街でもこんなキッチュなグッズを探せたらいいのだが・・・・。
ビンタイ市場

黄色い建物はいかにも中国的に見えるが、中に入ると、コンクリートの無機質な感じだ。入るといきなり2階への階段がある。両脇にも売り場が並び、右は布地ばかり、左はかばん類ばかりだ。ただ多量の商品が並び、つまれているだけ。売り子さんもベンタインとは違って、商売っ気はない。

問屋のようなものだから、大量に買わない一般客は相手にされないらしい。場違いさに居心地が悪く、通り抜けて、中庭に出る。この市場を立てた人の像があり、イスが置かれている。ちょっと休憩・・・と思ったが、外は日が照って暑い。売り場の案内図があったので、わいてくる汗をぬぐいながら、どこを見に行くかチェックして、中庭の右側の建物に突入する。



きらきらのスウィーツたちの写真がずらり。1ページひとつと、贅沢な作りのメニュー。日本語も書いてある。


店の外はレロイ通り。すごい数のバイクが流れてゆく。

左)ドラゴン・フルーツのお皿
どう扱うか判らないので、さすがに、きってあるものを取ってくる。

右)一番上のフルーツは種の周りがすっぱいが、そこしか食べるところはなさそう。なんだか知らない果物だ。パイナップルは、あまり甘味がない。白くて黒いぶつぶつの入ったドラゴンフルーツは外見から想像しにくい中味。甘くもないし、酸っぱくもないハッキリしない味だ。
10/29 夕刻東京発、夜中ホーチミン着 寝るだけ 
10/30 統一会堂、サイゴン大教会、中央郵便局、土産店ミス・アオザイ、天后宮、ベンタイン市場、ケム・バクダン、水上人形劇
10/31 チョロン地区散歩、ビンタイ市場、ホーチミン市博物館
11/ 1 ベトナム料理教室で実習とランチ、ファニー、ドンコイ、サイゴン川のほとりの散歩
11/ 2 スパ&エステ、 チェー・ナム・ボ、 サイゴン・サイゴン・バー
11/ 3 朝東京着 帰るだけ
[旅のお供]

ぼん
は2度目のアジア、るるは初めての海外旅行だよ。


ギースアンはきれいだが、両隣は、コンクリートの土間
黒を貴重とした店内。ワインもたくさんありそうだ。
葉で巻いた肉をさらに春雨と薄いライスペーパーで巻く
断末魔の悲鳴がきこえそうなペンギン君
ファニーの店内は黄色が基調。
シクロの形のアイスとカクテルみたいなシャルマンテ。
どれなら食べられる?あなたの許容度をチェックしてみよう。
漬物系の食品も・・・。ちょっとにおうかも。
水上人形劇のパンフレット 裏には演目が各国語で書かれている。
チョ・クー(旧市場)という、地元の人々の食料品の市場らしいが、日用雑貨の店も出ている。面白そうなので潜入しようと思ったのだが、私達はちょっと場違いだ。旅行者が生肉を買ってもしょうがないので、見たい気持ちを抑えて先に進む。また雨が降り始めた。次の大きな通り、ハムギー通りを曲がると、角に大きな惣菜とパン屋さんがある。とても混んでいる。これがバインミーの有名店、ニューランだ。ここも立ち寄って、食べてみたい店だが、清潔かなあ?という不安がまた頭をもたげてくる。味ではなく、衛生上の評判を確認してから来たいと思う。
蓮茶。ミス・アオザイ(土産物店)の袋に入って4ドル 蓮茶ティーバック、かわいい袋つきで3ドル
インスタントコーヒーのパック、袋に入って3ドル 袋はないが、箱入り。蓮茶の茶葉。6ドル 中央郵便局で買った切手のシート 7,000ドン
ライスペーパー 6,,500ドン ミー 11,500ドン ブン・ボー・フエ、牛肉のフォーのスープの素等 3,000ドン アーティチョークのティーバッグ12,500ドン 水中花みたいになる。工芸茶のパック 99,000ドン  ゲル化剤、こんにゃくゼリーの素13,000ドン
グラス 1個 2.5ドル 漆の小皿 6ドル 水上人形劇のストラップ 5ドル かっぱの根付5ドル 携帯ストラップ10,000ドン
小グラス 49,000ドン 小皿2.5ドル、フォーク1.5ドル ココナッツのボール 80,000ドン ココナッツキャンディー 緑豆のらくがん
中国風アオザイあるいはアオザイ風チャイナドレス 110,000ドン 女児ふりふりワンピース 98,000ドン 字を彫ってもらうオーダーメイドのハンコウ 5ドル 菅笠のミニチュア 5,000ドン、極小サイズはアイスクリームの飾り 木製のシクロのおもちゃ 6ドル
最後の晩飯はギースアンでまたフエ料理

ホテルをチェックアウトし、荷物を預け、夕食の場所ギースアンへ向かう。よく外人向けのガイドブックに出ているフエ宮廷料理の店だ。フースアンが気に入り、同じフエ料理のレストラン、ギースアンにも行ってみようということになった。予約はしていないが、早めに行けば入れるだろう。

お店は、ドンコイ通りに近いのだが、裏路地を入ったところ。有名なレストランがあるとはとても思えないような薄暗い汚そうな場所だ。本当にここか?と思って半信半疑で踏み込むと、いきなりきれいなアオザイを着たおねえちゃんが店の前に立っている。立ち止まったら、「こちらはギースアンになりますが、よろしかったでしょうか」的な感じで声をかけられた。「予約はないのですが」といったら、かまわないとのこと。2階に通されたが、夕方6時過ぎというのにまだ客は誰もいない。お店のお兄さん達も高貴な深い青と金色の宮廷風の衣装を着ている。この光沢はたぶん絹だろう。ホテルにも入っていた、このあたりの高級シルクの店が経営しているレストランらしい。
普段なら虫、虫、と言ってギャーギャー騒ぐところだが、「全部飲まないの?」「ん、虫が入ってたからさ・・・」と比較的淡々と対処した。前の日の夕食のレストランでも、虫がテーブルを歩いていたのを、黙って紙で払いのけた。こちらに来て、衛生観念については、こんなもんだろうという寛大さができたようだ。

この羽虫の一件で、ついにおなかを壊す時が来たかと覚悟したが、結局なんともなかった。この調子なら、次回の訪問では、もっとディープなお店や屋台もトライできるかもしれない。
まだあきらめない!チェーへの執念
案内されて個室に向かう。二人用の部屋だから気楽。マッサージの部屋とお風呂が一緒になっている。

全部脱いで、紙のパンツに履き替えて、更紗のような布を体に巻きつけ、支度ができたらベルを鳴らすと、すぐ係りのお姉さんが二人やってくる。ベッドでは、更紗はすぐに脱がされ、早速スクラブマッサージに入る。マッサージをしていないところは、布がかかっているので、冷房も寒くない。マッサージは、15分くらいで終了。

入力は30分で、終わったらまたベルを鳴らすように言われる。まずシャワーを浴び、スクラブの残りを落とす。それからお花の浮いたジャグジーにはいる。やっぱり、これは、贅沢な気分になるものだ。入浴していると、お姉さんが冷たいお茶を持ってくる。飲んでみると、甘いが、ちょっと塩分が含まれている。

部屋の時計を見て30分たったので、係りの人を呼ぶ。次は、アロママッサージだ。追加料金のかからないものから花の香りの「イランイラン」を選ぶ。足も手も一本一本丁寧にマッサージしてくれて、うとうとし始めるころに終了。最後はフェイシャルで、何かを顔に塗られ、しばらく静かに仰向けなっているうちに眠っていた。部屋の中は照明も暗めで、凄く静かだ。起こされて、数分肩や背中をマッサージしてもらい、全行程は終了。3時間半もゆっくりさせてもらい、さっぱりすっきりした。支払を済ませタクシーで送ってもらう。チップは特にかからなかった。
11月2日

本日は午前中にエステに行く予定なので、おとなしくホテルの中で朝食だ。鶏肉のフォーや、フルーツホットケーキをつくってもらって食べる。

ベトナムにスパはたくさんあるが、それぞれ長所短所があるようで決めかねていた。結局、初日の半日観光で寄ったお店、アオザイにおいてあった同じビルに入っている「セン・スパ」のチラシをもらってきておいたので、そこに行くことになった。ちょっとのことでも決して英語では交渉できないため、「日本語予約専用ダイヤル」という記載が決め手だった。

ホテル前から、チラシについていたタクシー無料券を使って、タクシーに乗る。スパのビルの前に到着すると、入口に待機しているお店の人が、ドライバーさんに代金を払ってくれるという仕組み。


セン・スパでラグジュアリー体験

スパなんて、国内では贅沢でいかれない。でも、今回は、値段も日本に比べれば安いので清水の舞台から・・・飛び降りた。しかも個室だ。

まずはロビーでお茶をもらい、コースの説明を受け、カルテみたいなものを書く。スクラブ、ジャグジー、ミスト風呂入浴、アロマ・マッサージ、フェイシャル・トリートメントで3時間半だ。説明の後は、マッサージに使うアロマオイルを選ぶ。8種類くらいあるが、サンダルウッドは追加料金がかかる。すでに電話でコースも料金も確認しているのに、「追加料金払うと、お得なスペシャルコースになる」とか、「奥さんは目元、コラーゲンパックをしたほうがいい」(うるさい、手遅れだ!)とか、金がかかる勧誘をしてくる。お金は、貸金庫に預けたのに盗まれたという別のスパサロンの体験談を読んだので、警戒してほとんど余分は持ってきていない。チップがいるかもしれないし、当初頼んだとおりの、追加料金のかからないコースしか受けない。
焼いた川魚のことだと、簡単にわかるけど
貴族の館風のインテリアで、きれいに飾り付けされた料理が食べられるということだが、ここも間口が狭く、両方の壁につけて席がいくつか置かれている。私たちの席は一段高い1階の奥、すぐ後ろに2階への階段がある。2階は団体客用だと思うが、階段の後ろのスペースは厨房だろうか?どれだけ席数があるのか不明だ。

メニューは日本語も書かれている。ただしちょっと不正確で、変なメニューがあるので笑いのネタに証拠の写真でも撮ろうと思っていたら、私たちのテーブルの担当で調子のいい兄ちゃんが、早く決めろとプレッシャーをかけに来る。
もうひとつは、アイスクリーム、シャーベット、ジュースを重ねた飲みものだ。こちらもカクテルみたいにきれいだ。シャルマンテというフランス語の名前がついているが、この店のオーナーはアメリカ人らしい。

無料の水はステキなグラスで出てくるが、氷が入っていない。アイスクリームで口が冷えているので、常温の水はぬるくてまずく感じる。氷いりの飲み物は危ないと思っているくせに、「氷くらい入れてよ」と思ってしまう。ずいぶん勝手なものだ。

ここでは珍しくレシートをくれる。96,000ドン支払う。


サイゴン川をみにゆく
10分以上歩いてようやくキムタインに到着したが、なぜかお店はしまっている。理由は書いていない。年中無休で朝から夕方まではノンストップ営業とガイドブックにはあったのに、なぜ?こんな町外れまでわざわざ来たのに・・・と、かなりがっかりして引き返す。
陽が燦燦と入る、大きな窓。   青いエプロンはお土産に。
この野菜、ちゃんと洗ってありそう。
店員も親切だし、これだけ食べても360,000ドン(日本円で2,200円位)だし、おいしいし、言うことなしの夕食だった。タクシーを呼んでもらってホテルに帰る。ホテルまでは29,000ドンで30,000ドン支払う。


夜のドンコイ散歩

早く出かけたため早く夕食が済んでしまう。まだ7時。ドンコイ通りをサイゴン川のほうまで下ってみる。川のほとりまで行こうと思ったが、交通量の多い大きな通りを渡らねばならず、得意の横断技術をもってしても、夜だと車から見えにくくて危ないと判断し、断念した。引き返して、ドンコイのお店を眺めながら歩く。喉が渇いたので、ジュースバーで一休みしてゆく。ここでも、氷入りのジュースを飲むが、こぎれいなので、大丈夫そう。ドラゴンフルーツのジュースを飲んだが、果物そのままの単調な味だった。

ジュースバーの向かいに、「エムエム」という可愛い雑貨店があったので入ってみる。ここもドル表示で観光客値段だが、きれいなディスプレイでつい覗きたくなる。店員の女の人は二人とも日本語を話す。レジの近くにかっぱの根付を発見したので、「ベトナムにかっぱがいる!と大喜びだ。連れてきたかっぱのぬいぐるみを出して見せると、「かわいい」と日本語でほめてくれたので気をよくしてかっぱの根付も小物も買っちゃった。

ホテルに帰る道、やたらとマッサージの客引きがいる。アオザイを着たきれいな姉さんが立っているのだが、ドンコイ通りでも、中には悪質な商売をしているところもあると聞いた。安いような呼び込みをしていても、結局、一人になったところで恐喝されたり、身包みはがれる目に遭ったという報告もある。怪しいものには近寄るまい。

昼間と違い、ぽつんと出ている露店に安そうなTシャツも並んでいる。この辺はちょっと見たかったのだが、興味を示すとしつこくされそうなのでやめる。

ホテルにかえり、風呂上りに、本日スーパーで仕入れた変なお茶ベースの飲み物を飲んで眠る。悪くない味。
お店の前には係りの人が常にいるのか、タクシーをおりたら、すぐにお店のドアを開けてくれる。ベトナムの店は間口が狭いことが多く、日本で言えば、うなぎの寝床風だ。入口は質素だが、中は上品で格調高い感じだ。

店内にはまだ誰もいない。お店の人がやってきて、日本語で注文をとる。ずいぶん上手な日本語だ。聞いてみると、店には毎日日本人客が来るという。次に入ってきた客も日本人だった。

まず、ベトナムのハーブティーだというものを頼む。開いた茶碗に葉が一枚入っている。何のお茶だか判らない。
大回りしてドンコイ通りに戻る。

昨日注文したハンコウをとりに行く。できたできた! お仕着せのパターンの中から蓮の絵を選んで、下のところに字を彫ってもらうだけの簡単オーダーメイドだ。遊びに使えそうで、色々作ってみたくなる。次回は絵柄もオリジナルでお願いしたいのだが、そんなわがままをきいてくれる店もあるようだ。

ホテルで一休み。おとものかっぱに買ってきた衣装を着せてみる。せっかくだから滞在中はこの格好ですごさせよう。

夕食はフエの宮廷料理、フースアン

夕食には、ちょっと離れた場所にあるフースアンという店に行くことにする。ホテルの前からタクシーに乗る。ドアマンがタクシーの運転手にフースアンに行ってくれと頼んでくれる。予約をしていないので早めに行こうということになり、5時過ぎにホテルを出たので、6時前に到着。タクシーで27,000ドンだった。30,000ドンはらって降りる。
3階には、木目調のインテリアのバス用品のお店、カラフルで可愛いガラス・デザイナーのお店、シンプルな食器のお店、インテリア・家具のお店が入り、かなりおしゃれだ。どれもさほど高いものではないが、なんだかフロア全体が少し高級な感じがする。ちょっと楽しい目の保養ができる。

センタービルを背に、道を下り、左に入ると観光客向けのおしゃれな通りといわれるトンタットティップ通りだ。ここにはガイドブックによく出ているサイゴン・キッチュという雑貨店がある。有名なアイスクリームカフェ、ファニーもここの通り沿い。アオザイで写真を撮れるという写真館もここにある。サイゴン・キッチュをちょっと覗いてみる。仏像型の黄色やオレンジ、ピンクのキャンドル・・・面白いけど誰が買うんだろう。お値段は高め設定の観光客値段。観光客は、それでも充分安いといって面白がって買ってゆくのだろう。

トンタットティップ通りの途中で曲がると、トンタットダム通り。ここは、ガラッと変わって両側に庶民的なお店が立ち並ぶ。
上ってきた階段の向こうに、もうひとつ展示室がある。小さい部屋だが貨幣博物館ともいうべき独立した展示となっている。これは面白い。展示方法も、透明な壁の表裏に硬貨・紙幣をはめ込み、両側が見られるようになっている。漢字が書かれた穴の開いたものや棒状の硬貨も鋳造されている。
ホーチミン市博物館

レストランで雨をやり過ごしたが、いつ降ってもおかしくないような空だ。ホテルの方向に歩いて行くと、ホーチミン市博物館の横に出た。ただホテルに帰っても仕方がないから、博物館に立ち寄ることにした。門番のところで入場料15,000ドンを払う。この建物も美しいフレンチコロニアル様式だ。

1階の入口を入ると、アオザイを着たきれいなお姉さんが受付にいる。左右に部屋があるので右手の部屋に入ってみる。どうやらこちらは、特設展のようだ。ベトナム南部の民間信仰の神様の像、仏教国だけに仏像なども並ぶ。その奥の部屋は、南ベトナムの結婚式というテーマで、結婚式の衣装や引き出物が展示されている。

今ではベトナムでもウエディングドレスも一般的のようだが、ここで展示されているものは、伝統的な結婚式衣装だ。中国の影響を受けた文化圏らしく、お祝いの色、おめでたい色を使った華やかなものだ。

2階に上がると、戦争中の野宿に使ったハンモック、他国へ脱出を図ったボート、兵隊の身分証などの展示物、模型を使った戦争や南北統一の再現シーン、南ベトナム解放に向けたプロパガンダのチラシなど、ぐっと現代に近くなる。解説は英語でもついているのでわからないことはないと思うが、現代史に弱い場合は勉強をしてきたほうがいいかもしれない。・・・・というわけで、半分くらい判らぬまま、2部屋ほど、ざっと見て通り過ぎる。
この際だから、タクシーが拾えて、帰りつけただけでもありがたいと思うことにする。ディープなチョロン地区は半日くらいでは見つくせない。ぜひ再訪したいが、もう少し交通事情がいいと助かる。


クアン・アン・ゴンで昼食

ベトナム人にも観光客にも人気のレストラン、クアン・アン・ゴンに到着したのは12時半過ぎ。丁度昼時にかかってしまった。行列していたが、私達も並んで待つことにした。平日なので、地元の人のランチタイムが終わる時間らしく、ぼちぼちすき始める。入口のすぐ脇の外の席で、いい場所ではないが、意外と早く座ることができた。

メニューを見る。何にしていいか判らないから、有名なお好み焼きバインセオと北部の名物とガイドブックにあったブン・チャというものを頼む。コンデンスミルクを混ぜたフルーツジュースのシントーと蓮茶も頼む。ブン・チャが来たが、ブンという麺とハンバーグ、カルビのような肉が別皿でついてくる。別々に食べていたら、店の人が食べ方を教えてくれた。おわんにブンをいれ、肉と野菜をのせ、ベトナム風のたれをかけて混ぜて食べるのだそうだ。ブン・チャは以外にさっぱりしていたが、ここのバインセオはちょっと油っぽかった。

食べていると、一時やんでいた雨が再び強く降ってきた。レストランに入れていてよかったねと話し合う。このレストランは、屋外に屋台のようなブースが並び、そこでも注文ができるというのだが、雨が強いと歩き回りにくい。デザートにチェーと珈琲を頼んで、雨が小降りになってから、屋台ブースを見に行ってみた。これなら指差し注文もできて面白そうだ。
まずは大量のマスク。ベトナムの人がバイクに乗る時しているものだ。色々な柄があってカラフル。確かに、あの道を歩いている時の喉のいがらっぽさは、マスクが必要かも。1枚欲しいところだが、今回はそんな少量では売ってもらえない。

次は帽子。これも大量に普段使う帽子が売っている。購買意欲が減退するほどある。ディスプレイなんて何もない。一目をひくのはもっぱら量だ。


チョロン・ザ・ディープ

昨日の市内観光でちょっと通っただけだが、車窓から見るチョロンの風景はなんともいい難い雰囲気だった。人が多く、雑然としていて、実際に車から降りて歩くのは怖いかも・・・と思わせた。車窓からならパチパチ写真も取れるが、いざ、この人ごみに入ったらそんなことはしていられそうもない。

タクシーは町中を抜け、チョロン地区に向かう。バイクの多さにびっくりだが、その中に自転車が混ざっているのもびっくり。タクシーの運転手さんも、バイクは危なくてしょうがないといっている。一週間に20件くらい事故があり、3人くらい死者も出るという。大変多い数と思われるが、逆送あり、信号は守らない、車をものともしないバイクあり、2人-3人乗りは当然というこの状況を見ていると、逆にそれしか事故が起きていないのは不思議なくらいである。

学校が引けると、女学生はアオザイが制服なので、アオザイのまま、おもむろにヘルメットをかぶり、マスクをして、バイクに乗って帰る。家族がバイクで迎えに来る人もある。バスも通ってはいるが、小回りのきくバイク以上に便利なものはないらしい。

大きなバスターミナルが見えてきた。目指すビンタイ市場も近い。中国っぽい雑踏の街に入ってから市場まではだいぶかかった。チョロン地区はなかなか広そうだ。

ビンタイ市場は正面が中国風の建物だ。正面入口の手前で、タクシーを降りる。78,000ドンだったので、8万ドン払って降りる。ホテルでいわれた70,000ドンよりは高いが、メーターも動いていたし、きっとこんなもんなんだろう。
田植えや蛙採り、ボートレース、龍の舞いなどを17演目が目次に書かれている。

ステージは王朝風の建物をバックにした池だ。池の両脇には歌と、楽器を演奏するユニットがいる。民族音楽の演奏もさることながら、声も独特で、少人数なのに、非常に楽しげで、にぎやかな雰囲気を盛り上げる。

比較的、田植えだ魚とりだと庶民的なものが続いたが、やっときれいな女性達の人形が出てきた。この「仙女の舞い」で大団円・・・と思ったら、トリは龍、獅子、鳳凰、亀の舞いだった。

50分なんて、すぐ経つものだ。

ステージが終わると、裏から腰の下あたりまで水に浸かった人形遣いが勢ぞろいし、拍手喝采を浴びながら舞台裏に戻ってゆく。帰途で、「一体どうやって動かしているんですか?」と、ガイドさんなら知っているかと思って質問してみる。「ああ、あれは、舞台の建物の壁のかげから動かしているんですよ」と、ガイドさんは簡単なことのように答える。とりあえず納得した顔をしてみせたが、実際のところ良くわからない。複数の人形が縦横無尽に跳ね回る様は、真下から人形を動かしている様にしか見えないのだが・・・・
アーティチョークのお茶
サクっと軽い口当たりのミニ春巻
普通のベトナムの家庭料理にも興味があったので、ここがツアーに入っていたのは、私達には嬉しい。

おいしいかったし、給仕をしてくれる人のおもてなしも、控えめで、でしゃばらないところがいい。ころあいを見て、サーブするタイミングが心地よかった。

これぞ家庭的な味と思われる紫芋のスープが食事の終わりに出てくる。ベトナムではスープは、先ではないそうだ。

デザートはベトナム・プリン。時間内にぴったり収まり、飲み物だけの代金を会計する。蓮茶が18,000ドン、アーティチョーク茶が16,000ドン。
アーティチョーク茶は、たぶん人生で初めて飲んだ。もっと変わった味かと思ったが、問題なし。気に入ったから、ベトナムのスーパーでティーバックを買って帰ろう。
ツアー用の食事のメニューは、日本語で書かれている。車が迎えに来る時間まで1時間弱なので、間に合うように料理が出てくるか少し気をもんだが、こちらの人は、食事に関しては待たせないようだ。一品来始めると、後は早い。生春巻と揚げ春巻は一皿盛りだ。炒め物は3種類もあるが、ご飯と一緒にほぼ同時に出てくるので、ご飯にのっけて食べちゃえ。ここはベトナム家庭料理が専門だそうだ。レトロな感じのおしゃれなお店だけど、気楽に食べられる優しげな雰囲気がある。

お店のスタッフは元ストリート・チルドレンや親がない子供だったと、店の日本語のパンフレットに書かれている。ここは恵まれない子供を自立に導くことを目的として作られたものなのだろうか?もしそうなら、きちんと説明すればいいのに、そこまでは書いていない。全く関係ないなら、そんなことまで書く必要はないかも。目的のわからない中途半端な説明だ。
アイスクリームを食べた後は、一画を一回りしてみる。小物や洋服の店などが多い。外人観光客がたくさん来るのだろう。

道端には人がしゃがみこんでいる。井戸端会議中の人もいれば、物売りもいる。何でみんな、こんなにしゃがむのだろう。おかげで舗道が歩きにくい。

アイスを食べて体を冷やしても、外は暑い。ぷらぷらあるいてホテルに戻ると、またも汗だく。ホテルの部屋は冷え冷え。この温度差は体に悪そうだ。戻ったらまず冷房を切る。それから、シャワーを浴びて、一休み。

ドンコイ通りのお店を見に外へ出る。ホテルの近くの小物の店で、ゴム印を作ることにして、申し込んだ。「かっぱかふぇ」と彫ってもらおうと思ったのだが、ひらがなは書けないといわれた。「河童珈琲」だとイメージがかたいしなあ。仕方なく「KAPPA」にした。出来上がりは明日の夕方だ。5ドル也。


水上人形劇のオプショナルツアー

ホテルのロビーでガイドさんに拾ってもらう。参加は私達2人だけのようだ。今朝のガイドさんと違う人なので、どの人だろうとキョロキョロしていたら、声をかけられた。可憐な感じの女の人だ。

今夜の水上人形劇は、ANAのツアーの早期申し込み者用特典ということで1人1,000円だった。これで人形劇の会場まで送迎つきで、夕食もついているのだから、まあ、食事内容には期待できないかなあと思って出かけた。

車に乗って、まず夕食に行く。どこを走っているのだかわからない。にぎやかでない場所なので、こんなところにレストランがあるとは思えなかった。1階は入口のみ、レストラン2階なので、見逃してしまいそうだ。
ケム・チャイ・ユアは、ココナッツの内側も削って食べられるとガイドブックに書いてあるので、やってみる。なるほど、食感もおもしろい。また、アイスクリームは大きいけれども、案外さっぱりしていて、木の実やフルーツが入っているので変化があって飽きない。

さて、私は喉の渇きでぐーっとライチジュースを飲み、どうしても我慢できずに、蓮茶に手を出した。冷たくてさっぱり、おいしくて、もう止まらない。きっと、おなかこわすぞー!でもグビグビ飲む。

この冷茶の誘惑に負けなかった相方を、わたしは尊敬した。
スーパーの中は衣料品もあり、充実しているように見えるのだが、土産物屋で見たような観光客向けのすげ笠が付録に付いたクッキーはなかった。よく見るキッチュなガラスのコップも探したが見つからない。しょうがないので、とりあえずキューブのフォーの素を4つ買ってみる。会計は12,000ドン。1個20円弱とは・・・。もっと買っておけばよかった。

このビルの中には衣料の小売店も入っているので、見てみる。旅のお供のかっぱ・るるに合うアオザイはないものかと物色するが、人型の人形と違い、なかなか体型にマッチするものはない。足も短いし、首周りも太く、そもそも人間の服を着せるのは無理というもの・・・。何度も見るが、結局無理ということを確認して退散した。


バクダン・アイス!

外に出て、レロイ通りをさらに先に進むと、おみやげ物屋さんが並んでいる。せっかくだからすげ笠のおもちゃでも買ってみようと値段を聞くと、ひとつ5,000ドン(30円)。この値段なら「二つ買うから安くして」なんて言わなくてもいい。値切る時間の方が無駄というもの。

道の角にアイスクリームの有名店・バクダンが見えてきた。食の観光名所ともなっているので、店内はほどほどに混んでいる。どっかと腰を下ろしてメニューを見ると、それぞれ魅力的なカラー写真が出ている。暑いし喉は渇いたし、ここで水分補給も考えたが、氷入りはどうか・・・? 相方は、出されたアイスの蓮茶に手をつけない。普段から飲み物がないとだめな人なのだが、今回はかなり慎重だ。

そして、選んだメニューは、相方はどのガイドブックにも写真が出ている名物、ココナッツに入ったアイス、ケム・チャイ・ユアにした。私は、あまりアイスクリームが好きではないので、ひとつ頼むのは厳しい。カラーのメニューで迷った末、ライチのジュースに決めた。
大きなグエン・フエ通りとレロイ通りの交差するところにある国営百貨店はあんまり冴えない建物だが、中の中央階段は立派に見える。パリのボンマルシェみたいに真ん中が大きく吹き抜けになっている。1階は普通のデパートの1階と同じで、化粧品とかハンドバックなどが売っているので用はない。何も見ないで2階に上がった。

2階には小規模のおみやげ物屋がいくつか入っている。アオザイの人形つき携帯ストラップが可愛いので買おうとして値段を聞くと、10,000ドンだという。60円程度なら定価で文句はない。ベンタイ市場で見た時は1ドルといわれた気がするから、それより安い。10個がひとつの台紙に貼り付けられているが、10個買わなくてもOK。衣装違い、色違いがあるので選んで買う。携帯ストラップにしてかばんの中に入れておいたら、すぐ壊れそうな程ちゃちだけど、可愛い。
食べ物は、ベトナム料理のワンプレートと汁麺、デザートは緑豆のチェーだ。

最初のワンプレートには、ベトナム料理の代表選手・生春巻、お肉の串焼き、チャーハン、野菜。ここでも、生春巻や野菜を見て、野菜は洗ってあるかな?洗った水が付着していないかな?・・・。ジュースにも氷が入っているけど大丈夫かな?・・・。ちょっと心配になるが、お店が清潔そうだから平気だろうと、思い切って食べる。

やっぱりおいしー。春巻きもお肉も、チャーハンもまたヌックマムをちょっとたらすとよりおいしい。ブンはピリ辛のスープに入っている。これもおいしい。

ジュースもさっぱりしていておいしい。シントーも予想していたよりミルクっぽくなく大変さわやかだ。どちらも41,500ドン。チャージ(ツアーに含まれている食事の方につけろ!)や税金で95,450ドンになる。100,000ドンの出費で、一瞬焦るが、実は600円程度。
メニューはツアー用の定食なので、飲み物だけを注文する。ガイドさんのお奨めの果物Soursopのシントー(ミルク入りのフルーツジュース)、ベトナムでしか飲めないというAmbarellaというジュースを頼む。
ここで自由行動になるのだが、30分くらいではあまり何もできないものだ。屋台のような食堂を見て、ちょっと食べてみたい誘惑にかられる。でも、清潔かなあ???と考えると、思い切りが着かない。それに、この市場の異様な臭気はこのあたりの飲食店、食材店、果物屋から発生しているようだ。もうじき食事だし、初日からおなかをこわすと辛いから、安全策をとって、とりあえず他の売り場を見ることにする。

サンダル売り場を通りかかると、座っている売り子のお姉さんが「5ドル!」といって腕をひっつかむ。サンダルはベトナムのおしゃれ用品としては人気なので、こうして観光客と見ると声をかけるのだろう。

何か見ていれば店員が大体よってくるが、普通に観察していると、隣近所の店の子とおしゃべりしていたり、屋台から何かとって店先に座り込んで食べていたりと、きままなもんだ。

なんとなく一回りしているうちに、自由時間が終了。もう少し見たかった。カメラだのビデオだのを持っていると気が散るし、盗難にも注意しなければならないので、手荷物をなくして、観光でなく、買い物のためだけにもう一度来るべきかも。
市場って、なんだか、わくわくするよねー。
半日観光 Dみやげ物店

さて次は、ツアーのお決まりの総合土産店に連れてゆかれた。ミス・アオザイという日本人御用達の店だ。中央郵便局からはちょっと離れたきれいなビルの1−2階で、売り場は整然としており、アオザイのオーダーや既製品、サンダル、漆製品、陶器、楽器などベトナムの有名なお土産がずらりと並ぶ。手軽なところではお香のセット、アオザイを着たストラップ人形などがある。ちゃんと価格表示があるので、まけてはくれないが、いちいち店員に値段を訪ねなくてよいので、サクサク買い物できる。

ここでのアオザイのオーダーは、日本語が通じ、一日ででき、ホテルに届けてくれるという。他店よりちょっと高めだが、品質は安心と聞いたことがある。どうしても色鮮やかなアオザイに目が行き、見ていたら、すぐに店員が寄ってきた。たぶん、アオザイを着る機会はなさそうだし、体型上の問題もあるので、早々に立ち去る。本当は見るだけは見たかったのだが・・・。

2階に上がると、お菓子やお茶といった食品がある。蓮茶などは町で買えば安いのだろうが、店のオリジナルの巾着袋に入っているので、いきなり4ドル。ベトナムの価格で言うと結構ぼっていると思うが、お土産用には見栄えがいいから、これもいいかも・・・。コーヒーはベトナムコーヒーをドリップする金物がセットになっているものがある。これも、おしゃれに包装されている。

ここでも、チョコレートはどうだとか、クッキーはどうだとか店員に言いよられるのだが、お茶だけ買って、もういらないというと、この人は貧乏なんだと納得したのか、あきらめて去っていた。それでもちょっとお茶を買っただけで16ドル。ベトナムの物価からすれば、これは破格の出費なのである。日本人がみんな金持ちなわけじゃない。これでかんべんしておくれ。

入口には白いシクロが飾ってある。これも売り物なのか札がついているが、良く見えない。また店員に寄ってこられるとイヤだからシクロから離れる。バッチャン焼きなども意外に安く、お茶のカップなどは3ドルくらいからある。絶対観光客しか買わないような、アオザイを着た人形などはちょっと高め(・・と言っても安いのだが)。

渦巻状の線香が頭上にたくさんかかっている。横にある売店で買い、願い事を自分でその場で紙に書き線香につけで、物干し竿のようなもので上につるす。

一連の作業は、ツアーのほかの参加者がやっている様子で見学する。お線香をあげなくとも、お参りはできるし、ご利益もあるのだと相方が聞き込んできたので、安易に信じることにする。
天后といえば思い出すのは、香港・レパルスベイの超派手な公園であるが・・・。ここはさすがに正当な道教寺院らしく、赤こそ目立つが、悪趣味さはない。境内は線香の煙でモクモクしている。煙は煙でも、心地よい煙だ。

天后宮 正面の門
ミス・アオザイでお土産の大体の価格を見学した後は、チョロン地区の天后宮へ行く。チョロン地区はかなり中心から離れており、車で行っても20分以上かかった。一応はホーチミンの市内なのだが、中心地は「1区」で、チョロン地区は「6区」だそうだ。

道にはバイク、自転車が入り乱れて、すごい人数の移動が見られる。活気もすごいが、とにかくバイクの量に圧倒される。どちらを見てもバイク、バイク、バイク。二人乗りでも3人乗りでもOKだ。

チョロン地区は中国人が多いところで、景色が変わって中国風の飾り物の店、中国の飯店など漢字の看板も目に付くようになる。
半日観光 C中央郵便局

教会のあとは、広場で写真を撮って、中央郵便局へ向かう。パリの駅舎のような建物だと思ったら、元鉄道駅だった現オルセー美術館を手本としたとのことで、合点がいった。また、内部の鉄骨の構造はエッフェルが設計したということだ。まさにパリ・・・。入口の脇に「パリ」と書いたプレートが付いているが、大教会や中央郵便局の住所は「Cong Xa Paris」というらしい。

正面の奥にはホーチミンの肖像画がかかり、窓口は国内外の郵便、荷物の発送等窓口が分かれている。入口のすぐそばには切手を貼るのりが置かれ、地方/市内/国外と分けられた投函口がある。もちろん地元の人も使うのだが、ホーチミンの数少ない観光名所でもあり、外国人も多い。ホール中央の売店は切手を中心としているが、他の物品も売っており、また入口の両脇から階段を登ると、それぞれ、やはり土産物屋の売店となっている。品揃えもいいし、値段も表示されているので、買いやすそう。
聖母マリア教会というのが正式名称らしく、中に入るとすぐにマリア様の祭壇がある。祭壇付近の壁には寄付をした人の名前や感謝の言葉が貼ってある。まったく読めないかとおもったら、「感謝聖母」と大きく漢字で書いたものを発見。これならわかる!日曜のミサなど、教会には信者が並ぶほど混むと聞いたが、ベトナム人の多くは仏教徒のようで、キリスト教徒は3割くらいだそうだ。
朝食の後、小手調べにホテルの周囲を一回りしてみる。ガイドさんからは引ったくりに気をつけるようにと注意されていたので、なんとなく散歩も警戒モードになっている。

半日市内観光 @スタート/外観のみ

半日観光は8時半出発と、結構早い。こちらの人は早起きだ。ロビーでピックアップしてもらい、ミニバスに乗り込む。
最初は市民劇場、人民委員会の建物外観をバスから見る。フランス植民地時代のもので、ちょっと大げさな西洋風の建物だ。

市内観光 A統一会堂

バスが到着したのは統一会堂前。ここは入場観光。1868年にフランスが建て始め、しばらくはフランスの総督が住んでいたが、その後ベトナムの南北分裂時には南ベトナム首相官邸として使われていた。1960年代に入り、爆撃されたため現在の建物は再建されている。外見はそっけないが、中は広く、100以上の部屋があるということだ。メインになるのは2〜3階の各部屋。公務の間が建物の真ん中に並んで配置され、外側を廊下で囲んでいる。

食欲を増進させる黄色で統一している食堂、国内客用の客間、外国人用の客間、作戦指令室、今ではほとんど本がないので図書室とは思えない図書室、「第一夫人の応接室」というのもある。ふと疑問に思ったら、ガイドさんが表情を読み取ったのか、説明がはいった。第一夫人というのは所謂ファーストレディーのことで、ベトナムは一夫一妻制であり、第二夫人、第三夫人が認められているわけではないとのこと。このほかにも、娯楽室やミニ映画館もある。
ホテルの部屋は7階。一応デラックス・ルームというプランだったが、このクラスのホテルだと普通。シャワーが別ブースなので嬉しいが、シャワーを出すレバーを引くと、いきなり頭上からシャワーが出てくるのでちょっと注意が必要だ。バスタブの方のシャワーはどうやって切り替えるのか判らず、使わず終いだ。

日本との時差は2時間。日本のTVが入るようになっていて「2時を過ぎました」とのアナウンスが入った。とにかく風呂はいって寝ることにする。一日とても長かった。
北部の名物ブン・チャ。ブンの上にグリルしたお肉を乗っけて食べる。
                            なんでも安いクアン・アン・ゴン。
案内図もあるが、目的はないのでそぞろ歩き。
道の両側に建つマーケット。生活の匂いがぷんぷんする。
付録お土産編

デザートは栗みたいにホクホクで甘い小粒の蓮の実に甘いシロップがかかり、氷が入っている。おいしくなくはないけれど、もう少し手がかかっている何か別のデザートがよかった。フエ宮廷料理のデザートは、蓮の実が一般的なのだろうか。

ここは、さすがにちょっと高めで1人350,000ドンのコースだった。手持ちのドンで払えず、ドルで支払う。二人でお茶とコース料理で49.21ドルなので50ドル払う。
この暑さでチーズって
        大丈夫なの
謎の強力プルルン・デザート。

後ろ髪をひかれる思いの航空会社のラウンジにおいてあったベトナムのミニ春巻とセルフサービスのフォー
8時半に、カラベルホテルの隣のシェラトンホテルのロビーに戻る。帰りの集合時間だ。荷物を引き取って待っていると、来たときと同じガイドさんが迎えに来る。ツアー仕立ては楽でいいなあとつくづく思う。帰りのタクシー代、ぼられないかなあ・・・などという心配も要らない。

ミニ・バスに乗り込み、後は空港に運んでもらうだけだ。30分くらいで空港到着。ガイドさんとは空港の入口でお別れで、チェックインは各自となる。

免税品店は、ベトナムのものは少なくてつまらないので、軽食のセルフサービスのお店で、お菓子を買う。緑色の透明な物体はなんだか判らない。絶対町中では安いだろうと思われる代物だが、ここでは平気で2ドルも取る。ラウンジに行って、お菓子を食べてみる。ココナッツが中に入ったゼリー?ゼリーより食感がもっとかたい。カウンターに並ぶ最後のベトナム料理をつまみながらすごす。フォーもある。電子レンジで何か温めるものもあるようだが、お腹がいっぱいなので食べられない。
蒸し暑い外気に触れながら、ホーチミン最後の夜の思い出の夜景を見る。この旅はもうじき終わりになるが、また次も来ることはありそうだ。

会計を、ドンで払おうとしたが、意外と高い。ドンだけではわずかに足りず、ドルも2ドルほど足して払う。

それにしてもカクテルが6.9ドルというのも、観光客値段だ。話のタネにバーもいいけれど、旅行者でなければ、たかがカクテル一杯にこの金額は出せないだろうなあ。もちろん日本や他の国を基準とすれば、一流ホテルのバーで、カクテルが6.9ドルなら安いのだが・・・。
チェーを食べた帰り、大雨にあう

チェーを食べて、また長い道のりを帰ろうと歩きだしたら、雨が降り始めた。小雨ですむかなあと思ったが、だんだん雨が強くなってくる。こんな時、案外見つからないのがタクシーだ。ホテルなどがある地区なら、タクシー乗り場もあるが、このあたりには何にもない。もう少し歩けばデパートにたどり着くと思ったが、これも目算はずれで意外と遠かった。靴の中まで水浸しになって、ホテルまでたどり着くと、シャワーを浴びて、濡れた洋服を着替える。

こういうときは、夕方6時までホテルのお部屋が使えるというプランにしておいてよかったと思う。濡れた洋服はビニールに入れて荷造りOK。体も風呂に入って乾かせばOKだが、どうしても気持ちが悪いのは靴だ。さすがに4泊程度の旅で、靴の替えまで持ってきてはいない。ドライヤーも、ここまでびしょ濡れだと、表現は逆だけど、「焼け石に水」。あまり役には立たなかった。

本当は、ベンタイン市場にもう一度行ってみようと思っていたのだが、雨で出かけられず、チェックアウトの6時まで部屋で休むこととなってしまった。まだ買い物をしたかったのに、とても残念だ。今度来る時は、ゴムぞうりと、雨合羽を用意してこよう。
ベトナムのデザートで絶対食べたかったカラフルなチェー。雑誌やガイドブックにのっている屋台のチェーでは、色々な果物、ゼリーなど具材が選べるとある。これが憧れなのだが、今まで食べたチェーは、緑豆の暖かいチェーとミックスチェー。ミックスチェーは想像していたものに近いけどまだ極めていない感じがする。食べる決心がつかなかった、チョロンの屋台で見たようなチェーにはあれからめぐり合わない。屋台でなく、もうすこし清潔なところを選びたいのが本音だ。これでチェーを食べるチャンスも最後なので、ちょっと遠いが、チェー・ナン・ボという店まで足を伸ばす。ちょっと遠い。さっき通ったキムタインやスパをさらに通り過ぎる。
巻物天国 ラップ&ロール

やっとドンコイ通りに戻ってきた。おなかもすいたので、ラップ&ロールという、春巻きなどを出す専門店で軽く食べることにする。ここもまた、アメリカンなファーストフード風の店で、ガラスから店内の様子が見える。子供連れの西欧人が来ている。これならたぶん安全だろうと判断する。

巻物がずらり並ぶメニュー。日本語の解説と写真を見ながら、どれもおいしそうなので大変迷った。

ぷるぷるの透明な皮のエビと豚の蒸し餃子、魚の蒸し物を巻いた腸粉風のものを食べる。どちらも好きな味と食感だ。

飲み物も飲んで、おしぼり代込みで98,700ドン。レストランに行ってしまうと、巻物は前菜のような位置にあるのか、それだけ食べるわけにもいかないようだが、ここでは食べたいものだけを頼めるので便利だ。小腹が減ったら、ちょっと寄っていけそうなところがいい。
ファニーでシクロ

街の中心部に戻り、アイスクリームで有名なカフェ、「ファニー」にはいる。お店もフレンチ・コロニアルスタイルでステキ。外人好みで、テラス席からいっぱいになる。

冷房は、ビル自体にキンキンにエアコンが効いているところ以外は、どこもそうであるように、扇風機だ。大きな羽の天井の扇風機もまわっているが、あまり効果はなさそうだ。店内は黄色い壁で本棚があったり、ポスターがかかっていたり、ちょっといい雰囲気だ。

ここは観光客うけのよい面白いメニューがあるので、試してみる。人力車のシクロをまねた形の「シクロ」はタイヤがオレンジの輪切り、シャーベットを土台に焼ワッフルのイスがのせられ、運転手に見立てて、アイスクリームが二つ重ねられている。人の頭の部分はチェリーで、小さなすげ笠がのっかっている。幾分食べにくいが、シャーベットもアイスもなかなかおいしい。
通訳の人を交えて先生ともお話しながら楽しく食事を終えると、レッスンは終了だ。後片付けはなしで、なんだか申し訳ない気がする。レッスン料は1人50ドルだ。青いエプロンとレシピは持ってかえる。「またいらっしゃい」と先生に言われ、「また来ます!」と答えたのだが、何度も受講するとエプロンがいっぱいになっちゃうな・・・と余計なことを考えながら、ラ・フネ・ソルを後にする。
入場券
こちらの人は自転車かバイクが主たる移動手段だから、そもそもそんなに歩かない。また、物売りなど荷物がある人たちも多いので、晴れればあごにしっかり結び付けられるすげ笠、降れば体も頭もカバーできる雨合羽が、こちらでは賢明だ。

ハーキーというデザート専門店まで歩くが、見当たらない。ガイドブックで確認すると、午後2時からしかやっていないらしい。せっかくきたが、雨空だし、チョロンでなく、ホテルの方に戻ろうかということになった。

さて、そうなると、タクシーの乗り場がわからない。自営のバイクが声をかけてくるが、これは危険と聞いているので絶対乗らない。タクシーだって信用できないのだが、一応、信用度の高い会社のタクシーを選んで乗るしかない。流しのタクシーがそんなに走っていないのも驚き。ビンタイ市場からなら拾えるかと思って戻る途中でようやく一台見つけた。向こうも、明らかに観光客とみて、タクシーがいるのだろうとこちらを見て合図している。

「どうする?」「あのマークのタクシー会社は大丈夫らしい」とチェックしてから、乗ることにする。

昼食時も近いので、統一会堂近くの「クアン・アン・ゴン」というレストランへ向かってもらう。一応メーターが動いているか確認する。運河沿いを進むが、なにぶん工事中で景色が悪いし砂利道もある。なかなか中心地らしきところには行き着かない。ようやく着いたら、料金は110,000ドン。若干遠くまで来たが、行きよりも運賃が高い。なぜだ?!
菅笠のノン。絵柄が書かれているものも。
カラフルな食器がいっぱいで楽しい。
たくさんの線香が頭上に・・・
時々、灰が落ちてくるので注意。
旧官邸なので、庭に仕切られて、プライベートスペースもある。公務用の部屋も普段から使えばいいわけで、問題はないが、大統領家族の住まいとしては地味に見える。

4階はダンスホールだったという大きな部屋とその両側に屋上のテラスが付いている。部屋の中央から正面にレユアン通り、裏には脱出用にあったというへリポートがあるが、実際はここもベトナム戦争終結も近い1975年4月、北軍パイロットの爆撃を受けたことがあり、爆弾が落ちたところに赤い○が付いている。

地下に降りてゆくと、まず作戦会議室がある。ここでガイドさんの説明を聞くが、地下に入ると、タダでさえ暑いのに、じわじわと汗が出てくる。先に進むと、放送設備、通信設備、(またも)作戦会議室などを備えており、どこに続くか判らないが、秘密の脱出通路もあるようだ。さすがにそこは立ち入り禁止になっている。

地下通路を抜けて地上に戻ると、近代ベトナムの歴史を語る資料室がある。フランスの統治時代辺りから、南北の分裂、ベトナム戦争時の歴史を象徴する写真の展示が多い。私の学生時代には、教科書でほとんど習わなかった現代史の分野に属し、比較的最近の話であるのが生々しい。最後は、大きな台所を見学。日本製の調理器具、機械が入っているそうだ。
簡素な両替のレシート

一万円でこんなにお札がもらえる。

10月29日

ホーチミンへGO!

ANAのマイレージを使って無料航空券が取れたので、かねてから行ってみたかったホーチミンに行くことになった。

現地空港到着は夜。ホテルまで、タクシーとなると、白タクにぼったくられたとか、変なところに連れて行かれたとか悪い話もあるので、安全上避けたい。市内観光も一応したいから、ホテルと半日観光つきのツアーに申し込む。すると、・・・・なんだか、航空券がタダでも、サーチャージは高いし、ツアー料金もはらって、結局フライト付きツア−とたいしてかわらない?!

成田発 18:20 ホーチミン着 23:00 
ありがたいことに、実際は少し早く到着。

中途半端な時間の出発で、一日分もったいない気がするが、とにかく、ANAにはこの便しかない。空港に到着して、荷物を待って外に出ると、係員が迎えに来てくれているはず・・・。迷いながらも、やっとツアーのタイトルが書かれた看板を見つけた。現地集合のツアーの催行もANAなので、他の人もみんな同じ便で到着したようだった。どうやら私達が一番最後らしい。

外はむわ〜っと暑い。日本から行っているので、長袖の上着を着たまま。脱ぐと荷物になるので我慢する。小型バスが来たが、荷物を積むのに、車の下だけで入らないのか、先に下りるホテルの人の荷物を後部座席に詰め込もうとしている。バスの窓を開け、高い位置までトランクを持ち上げて、中からうけとってもらい、二人がかりの作業をしている。この場合、こうするしかないのだろうか?

荷物の積み込みがおわって、中に入る。ツアーは総勢10人。空港から町まではそんなに遠くない。車で30分くらいだそうだ。ただ、町中に入ってからは一方通行が多いため、ぐるぐる回っているようだ。

先に着いたシェラトンホテルで降りる。荷物は、バスの窓を開けて下ろしてくれる。なるほど、こっちではこれがベストな方法なのだろう。何とか同日中にホテルに到着。ホテルの中は、一歩はいると寒いほど冷房が効いている。現地のガイドの女性がチェックインの手続きをし、明日の集合場所と時間の案内をしてくれる。説明は程なく終了。

レセプションに行って両替を頼む。1万円で1,680,000ベトナムドン。ホテルの人は、眼の前で、100,000ドンを5枚ずつ確認しながら数える。簡単な両替のレシートをくれ、「さあ、これで、あなたは億万長者ですね」と笑った。
オープンエアだが、夜風は・・・・熱い。
甘酸っぱいタマリンドソースの雷魚、キンバック風チャーハン
雰囲気はないけど清潔な店内
手は洗ったよね?
落ち着いて見ると、単品で試したいものがいっぱい。
セレク・トスーパーマーケット入口
共産圏っぽい歴史シーンの展示
思いがけなく、朝からヘビーなセット
どれも、水を生かした演出だ
舞台の両端には歌と楽器を奏でる人たちがいる

23時55分発のANA便で帰国。


11月3日
7時25分 東京成田着。
帰りは、現地夜中発、東京朝着だったので、機内で眠るのに何の支障もない。映画も見ないで眠ってきた。

入国審査前の、検疫所で、検疫感染症流行地域からの入国者は、「検疫質問票」を書かねばならないという。「シンガポールからの方は結構です。ベトナムからのお客様は用紙を提出してください」と係員が注意している。シンガポールなど他のアジア諸国とは完全に区別されるほどベトナムってアブナイ国なの?!幸いにして、今のところ特に何も症状はない。私は健康体だ。自信を持って黄色の紙を書いて出す。

旅はここでおしまい。後日発熱も下痢もなかった。ちょっと慎重すぎたかな。



お土産編
ブン・ボー・フエ、竹の子エビなどが入った和え物、スペアリブをのせた蓮の実ごはん
二つたべても17,000ドンという破格のチェー。相場はキットこんなものなのだろうが、こじゃれたレストランで食べれば40,000ドンくらいか?
これで、休みだったら・・・という不安が脳裏をよぎる。角を曲がって数件行くが、「そんな店ないじゃん・・・」。すると、ぜんぜん目立たない店に「チェー・ナン・ボ」の看板がある。ちょっと見たところ、食べ物屋というよりは、チャリが出払った後の自転車屋さんみたいな感じだ。

コンクリートの床の上には例によって、妙に低いイスとテーブルが置かれ、店の奥には、ガラスケースにチェーのグラスが入っている。これを基本として上に好きなものを盛ってもらうのだなと解し、店員のいるカウンターに挑みかかるが、なんと言っていいかわからない。しかも置かれているものが豆ばかりに見え、フルーツのトッピングが見当たらない。全体として地味な色ばかりで、カラフル度が足りない・・・。

深く悩んでいると、お店の女の子が、なんと日本語のメニューを出してくれる。こんな地元の人のためのお店でも、わざわざ日本語メニューを作っているんだと思うとびっくり。

写真を見て米とココナッツミルクの温かいチェーと、ざくろと寒天の冷たいチェーを注文した。温かいチェーは、熱を通してあるから大丈夫だろうと、不安もなく食べた。お米と豆がヘルシーだ。ざくろと寒天のチェーは、どこにざくろが入っているのかわからなかったが、注文を間違えたかな?黒っぽい基本の寒天の上に、細く短くちぎれたうどんのようなものが入っていて、一見ナメクジみたい。うわわ・・・と思いながら食べる。解けた氷とココナッツミルクを吸い込む最終段階になって、ストローの先に、これは羽虫?というものを発見。最後までココナッツミルクを呑み干すことは棄権した。ガラスケースに入っていた時に、虫が紛れ込んだんだろう。良くありそうな話で、ここでは、そんなに問題になることではなかろう。
キムタインは今日も休み?どうしてー??

昨日行ったら閉まっていたスウィーツの店、キムタイン。ホテルに戻ってから、再び行ってみる。スパに比較的近いみたいなので、そのまま歩いていけばよかったのに、タダでホテルまで送ってもらえるというのでつい車に乗ってしまった。

延々と歩きようやく到着したキムタインは、やはり閉まっていた。一体どうしてやっていないんだ?昨日同様、理由も書いていないのも不満だ。納得できれば少しは気持ちもおさまるのだが・・・・。尋常じゃないくらい落ち込んでガックリ。目標を失うと、目指して歩いていた地図さえ見たくない。もう、どこ歩いているのか判らない。キムタインのプリン、食べたかったのに!!!

迷いながら戻っていると、汗がだらだら流れてくる。最初のうちは、「スパの効果があって、汗もさらさらだねー」などと余裕だったのだが、意気消沈の上、道もわからず、だんだんやけっぱちになってきて、「いい汗もわるい汗もあるかー!汗なんかただ気持ち悪いだけ」と、なりふり構わず襟の中にもハンカチを突っ込んで汗をぬぐう。
スパ・サロンの個室。夢の花風呂。
手始めに、牛肉をロットという葉で巻いて焼いたボー・ラー・ロット、雷魚タマリンドソースを頼んで、様子を見ようと思ったのだが、店の兄ちゃんがチャーハンを頼めという。薦められたのは蓮の実入りチャーハンだが、昨日食べたので、キンバック風チャーハンというのを頼む。すると、ふたりでチャーハンひとつしか食べないなら、空芯菜の炒め物も注文しろといわれる。

ほおっておいてくれと思うのだが、何かノルマでもあるのだろうか。たぶん高いお料理を頼むように仕向けているのだろうと勝手に想像する。

結果的には、彼の薦めは確かだった。料理はどれもおいしかったし、見た目も美しかった。食べ終わってみれば、栄養バランスも量も、丁度よかったようだ。デザートでは、アイスクリームを食べさせたいらしいのだが、私たちはプリンを注文。一番安価なデザートで、兄ちゃんが、ちょっと不満顔に見える。食べたものの名前を記録しようとメニューを見ていたが、すぐに、取り上げるようにもって行かれる。なんだか変な感じがした。

最終的に支払ったのは、662,000ドン。レシートもくれない。なんだか怪しいと思ってホテルに帰って計算しなおす。場所柄もあってか、単品が比較的いい値段だったので、足しあげてみるとほぼそんなものになる。特にだまされたわけでもなさそうだ。それに換算してみると、高いと思っていたが、1人2,000円くらいなものだった。

今日もスーパーで買った変な飲み物を飲んで寝る。
あまり見るものもなく、ドンコイ通りを戻る。

オーセンティックという店でバッチャン焼きを見る。マグカップや鍋しきなど、日常使えそうなものもあるので、色々見てしまう。結局、小皿と水牛の角のフォークを買った。壊れやすいものを買う予定があるなら、梱包用にプチプチなどを用意した方がよいとガイドブックで読んだが、ドンコイあたりのお店では、安いお皿でもしっかり包んでくれる。持参したプチプチは、使わないですみそうだ。


夕食は貴族の館風のお店で

ホテルに戻る道にあるキン・バックというレストランで食事をする。
スーパーマーケットによって買い物

帰り道に、料理教室で使った材料を買って帰ろうと、サイゴンセンタービルのスーパーに寄る。生春巻に使うライスペーパーはすぐ見つかったが、ブンは見つからない。代わりにミーという細い麺を買ってみる。寒天よりも簡単に固まるアガーという海草抽出のゲル化剤も探したが、これも見つからない。品数は豊富にあるのに、欲しいものが見つからないのがもどかしい。

ついでに上の階にある、昨日見たガラスの店に行って買い物をしてから一旦ホテルに帰る。ホテルでは、明日行こうと思っているエステに連絡をする。日本語受付にかけると、電話に出た人は日本語は話すけれど日本人ではないので、本当に通じているか少し不安。9時半ならあいているといわれたので、それで予約をとってもらった。3時間半のコースで、1人80ドルだが、個室を頼んだので120ドルになった。日本ではエステなんて行ったこともないので、どんな気分になれるのか楽しみだ。

一休みして、プリンやヨーグルト、デザートで有名な「キムタイン」という店に行こうと、再び出かける。

途中でパークソンというデパートの上にスーパーが入っているというので、買い物に寄るが、ブンもないし、アガーもどうしても見つからない。ベトナムで寒天代わりによく使われるのは、こんにゃくゼリーらしく、杏仁豆腐の素にもこんにゃくゼリーが含まれていた。ためしに、小さい袋をひとつ買ってみる。

やはりこのスーパーでも、キッチュなグッズは見つからない。意外とスーパーのほうが品物が洗練されてしまっているのかもしれない。

お茶のコーナーで、お湯を入れると水中花のように広がる縦長楕円球のお茶がいくつも入っているパックを見つけた。日本では、ひとつずつ個別包装になっている高級なものを良く見かけるので、それの廉価版があるのだと思って手にとって見る。たくさん入って、値段はたった99,000ドン。品質には差があるのだろうが、これも試しに買ってゆく。
三色のマーブルゼリー。いろんな型に入れて作った。
鶉の卵入り豚とエビの団子
下準備OK。
11月1日

朝食は二度食べる

朝、ドンコイ通りの「PHO24」というフォーのチェーン店に行く。ここも朝7時からあいている。入口には警備員さんがいる。何しているんだろう?

中は白いテーブルでこぎれいだ。セルフサービスではなく、一応席に着くと、注文をとりに来る。鶏のフォーと牛肉のフォーをひとつずつ頼む。テーブルに置かれたセットメニューを見ると、ボリュームありそう。フォーと飲み物とデザートがセットになっていたりする。

私たちはなるべくたくさんは食べないでおこうと思ったので、フォーは単品。まず、お皿にもやしと野菜がのせられて出てきた。OK、洗ってありそう!それでも、フォーが来たら、野菜は熱いスープに沈めてしばらく待つ。

やっぱりフォーはおいしい。米でできた半透明の平麺で、最近では日本でも良く見るし、スーパーでも売っている。半生の牛の薄切りが入っているのが私の好物だ。また鶏だし鶏肉入りのフォーガーもポピュラーだ。一人一杯食べれば、朝食としては充分だ。38,000ドン、日本円で250円程度でも高目といわれ、屋台で食べるともっと安いのだそうだ。ただ、こういう店は、レシートまでくれる明朗会計で、ぼったくられることはない。レストランでは一般的にチャージがとられているようだと思ってはいたが、この正体はお絞り代という名目だ。実際に、冷えたビニール入りの紙お絞りが出てくるお店が多い。何もしてくれないのに、チャージを取られるよりは、理由がついていいかもしれない。ただし、私はお手拭を使わなかったから・・・と言って返金を要求できるのかは不明だ。
ツルンとなめらか、バイン・ベオ
食べたことのないお料理のメニューなのだが、写真つき、日本語の解説付きなので選びやすい。バインベオというのは、ガイドブックの写真を見て絶対食べたいと思っていたので迷わず頼む。小皿に入れて蒸した米の薄い皮の上に干しエビや薬味をのせて、タレを少々かけ、スプーンで半分にきったら、皮の下にスプーンを差し込んで、はがすようにして食べる。ツルンとした食感が気持ちがいい。ひとつは小さいので、1人2枚が最低の注文枚数らしい。食べ方の説明を受けて、やってみると、簡単にはがれてうまく食べられる。おいしい!

次は、バイン・ラー・チャー・トムという、きれいな一品だ。エビのすり身を蒸したものが中央に、回りには小さな蒸した春巻が飾られている。ひとつずつ小皿にとって、また特製のタレを少々かけて一緒に食べる・・・ということなのだが、ころっとした二つの塊なので、箸でいっぺんにつかんで一緒に口に運ぶというのはちょっときついかも。エビのすり身、なんという優しくて柔らかなおいしさなんだろう。周りの蒸した春巻も大好物。幸せな組み合わせだ。

そして、これもまたフエの名物という、蓮の実のチャーハン。大きな蓮の葉に包んで蒸したものだという。蓮の葉が一緒に出てくるので、これで包んだのかと思ったら、ふたを開けてみたら更に器の中に蓮の葉が敷いてあった。葉を開けるとホクホクになった蓮の実がご飯と一緒に入っている。蓮の実は、もっとかたくてもそもそするイメージがあったが、あまりご飯とも違和感がないやわらかさになっていて食べやすい。味付けもさっぱりしていて、油っこくないので、何杯でもいけそうだ。見た目ほど多くはなく、ひとつぶ残らず全部いただいた。

デザートは、チョイスが3品しかないので、季節の果物をはずし、蓮の実と龍眼のチェー、バンファットという巻物のデザートをひとつずつ注文した。チェーもさっぱりしておいしかったが、バーンファットがデザートでは当たりだろう。中はココナッツの果肉の繊維と餡が入って、タピオカから作られた皮に巻かれている。これも、おなかが空いていたら、1人で3皿くらい行きたいところだ。

フースアンはベトナムのグエン王朝があったという古都フエの宮廷料理を食べさせる店だ。日本にもベトナム料理店が増えたが、宮廷料理は一つしか知らないと話すと、それはここの支店だという。行ったことはないので、「フースアン」という名前だったか覚えていなかったが、確かにこのフースワンの支店のようだ。ベトナム人シェフがやっているというので、東京に帰ったら行ってみると言ったのだが、実はこの時点ですでに閉店していた。お店の人は、支店だというのに、なぜか閉店したことを知らなかったようだ。
ベトナム・ハーブ・ティー
KAPPAのハンコウ、ぺったんこ。
アオザイ風の上着を着て、すげがさもかぶってみたよ。
結婚式の衣装
機能的に展示されている様が、パリの貨幣博物館みたいな感じがする・・・と思いながら進むと、本当にフランスの香りがしてきた。フランスのインドシナ統治時代の名残のお札だ。明らかに西洋風の絵とフランス語表記がついている。

貨幣のコーナーも含め、この国も今日まで紆余曲折あったんだなあと思わせる、ベトナムの歴史を伝える博物館だった。
特設展示コーナーの仏像
このレストランは、値段が安く、おいしいことでも人気。隣のブン・ターで、昨日ランチを食べたが、飲み物だけで2人で96,000ドンだった。ここでは、お料理一品30,000ドン以下ですむ。簡単なランチなら、二人で100,000ドンくらいあればOKだ。信じられないが、これがきっとベトナムではリーズナブルな物価なのだろう。

色々な地方の料理が食べられるということでも楽しめるレストランで、日本出発前に知り合いに薦められたのだが、来てみてよかった。次回はもっと色々試したいものだ。
ちょっと勇気が必要な路上食品販売店。果物ならOKか?
チェーは食べたいけど、氷は?
よく立っているなあと思うような3階まである家・・・。
かっぱの洋服選び

1階の右半分は大体見たので、2階に上がってみることにした。2階は主に婦人用品。化粧品とか洋服だ。それに、子供服の店がずいぶんたくさんある。一人で歩くのが丁度いい程度の狭い通路を行くと、ちゃちだが可愛い子供服がある。冷やかしにみていたら、珍しく店員が寄ってくる。一枚でも売るのかと尋ねると、もちろんだという。英語を話す姉さんがどこかから出てきて、いろいろな色がある、何才用だとか聞いてくる。こっちはぬいぐるみの服を探しているため、何才用かわからず答えあぐねる。ひろげたサイズを見て判断。サイズ4というのを買うことにした。3色、3枚選んで買う。「1枚95,000ドンって高くない?」「ぼってるよね」「3枚だから値引きしてよ」・・・なんて言っている暇も勇気もないので、言い値で払う。

そのあと、やっぱりベトナムっぽいデザインのものが欲しいなあと思い、何件か見ていたら、さっきのお姉さんが追いかけてきて、「何を探してるの」と尋ねてきた。「実はこのぬいぐるみの服が欲しいんだ」と、担いでいる袋からかっぱのるるを見せて、打ち明ける。怪訝な顔をしていたが合点が行ったのか、こっちにおいでと他の店に案内される。ベトナム風のものが欲しいというと、お姉さんが探してくれたのは、襟は中国風だが、脇のスリットとズボンがついているアオザイ仕立ての服。着せてみてくれるので、これは助かる。サイズはぴったりとは合わないながら、何とか着られる。家に帰ったら手直しだ。黄色いのを出してもらって、値段を聞くと120,000ドンだという。やっぱり高い。でもさっき購入したちゃらちゃらワンピースよりは、見たところ質はよさそうだ。お店の人も、「これは品が違う。絹が入っている」といっていた。まあ、試着もさせてくれたし、かっぱのことも可愛いといってくれたので、この際大枚はたいた。一応、110,000ドンにしてくれたが、これがまけてくれたのか、まだまだ高いのかは知らないし、知りたくもない。とにかく、欲しかったものが買えたので、かっぱの親としては満足だ。
それからプラスチック製品の山。良く見かける、町中で人が座っている、妙に低いイス。風呂のイスぐらい低い。これ、本当に座りやすいの?!

容器、洗面器、カゴ等どれもカラフルで、同じ形のものがどどーんと1.5メートルくらいの高さに何色も重ねられている様は壮観。
マスク、帽子、プラスチック製品の店舗。いずれも一品集中でもすごい量だ。
おなかが一杯で一回ホテルに帰って一休みしてから仕切りなおし。天后宮だけ見たが、あとは車窓から眺めただけの混沌としたチョロン地区に行ってみようということになった。

ホテル前からタクシーを拾うのに、ボーイさんに聞く。「チョロンまでいくらくらい?」とにかくタクシーも信用ならない。ぼられないように聞いておく。

すると、ボーイさんが、「このくらいだ」といって金額と、来たタクシーの番号を書いた紙をくれる。それから、タクシーの運転手に、チョロンまで行くように依頼してくれる。書かれた金額は70,000ドン。これよりあまりにも外れるようなら、ホテルに、タクシー会社のタクシー番号などを伝える仕組みのようだ。これでひとまず安心して出発!

ガイドのお姉さんは、明日以降の予定がないなら、ミトーのリバークルーズのオプショナルツアーに行かないかと、しつこく売り込んでくる。いつかは行ってみようとは思うが、今回はホーチミンの町歩きがしたいのでお断りする。ノルマでもあったのかな。ごめんなさい。

まもなく、ホテルに到着。ビビリ夫婦には、夜の外出は怖いから、送迎つきはありがたい。ぼったくりタクシーに乗り合わせなくてもすむし、お楽なツアーだ。

そういえば、今日は、氷入りのお茶を飲んだけど無事だった!


10月31日

バミゾンで朝食を

今日は朝ごはんをホテルで食べるより、外のご飯が食べたいと思って、朝から外出。フランスパンを使ったサンドイッチ「バインミー」が食べたかったのだが、町の屋台で買うのは怖い。「バミゾン」という、日本で言うとサブウェイのようなバインミーのチェーン店に行くことにする。ホテルの裏に回ってみると、なにやらもう7時前から地べたに腰を下ろしている人たちがいる。果物や飲み物を売っているのはまだいいが、まな板を置いて何か作っている人もいて、大変通りにくい。それにしても、よくこんなところで食事する気になるなあと、驚くやらあきれるやら。

ベトナム人も共稼ぎが多いらしく、朝は外で簡単に済ませるという。だから飲食店も朝早くからやっている。私達も、バミゾンに入ったのは7時ちょっとすぎ。こぎれいで、オープンキッン(キッチンというほど調理するわけではないが、パンに色々はさんで作ってくれるところはカウンター越しに見える。うん、これなら清潔そうだ。

レジで英語のメニューを見るが、とっさに何にしていいか判らない。仕方ないので「バミゾン2」と書かれているセットにした。
ケム・バクダン55,000ドン ライチジュース28,000ドン おしぼり2つ4,000ドン 蓮茶はタダ
ここへ来た目的のひとつは、2階のスーパーマーケットだ。意気込んで入ろうと思ったら、警備員に止められた。入口脇にロッカーがあり、そこに荷物を預けろというのだ。確かに私たちは旅の必需品のビデオにカメラ、お供のかっぱたちを連れているので荷物はでかい。それにしてもハンドバックもダメといわれ、ブチっと切れた。財布だけ、むき出しで持てっていうのか!?じゃ、いいよ、スーパーなんか行かない!・・・と思ったのだが、ベトナムのスーパーはどこもそうなのかもしれないと考えなおす。

ロッカーに係員はいるものの、荷物を預けようという気がどうしてもしない。結局相方が全荷物を持って待つことになり、私は1人で財布だけを持って中に入る。二人でスーパーに行って、「あんなのあるよ」、「これはどうよ」とおしゃべりしながら物色するのが楽しいのに、これでは面白さも半減だ。ちぇっ。
とはいえ、まっすぐ歩いていても仕方がないので市民劇場の前を左に曲がってみる。このレロイ通りはドンコイ通りと違ってかなり広い道だ。広い道とて、信号機はめったにない。あったって、車が止まるとは限らない。ガイドさんと一緒に渡った時に、こつを教えてもらったので、早速実践。

渡りたいと思ったら意思表示。ゆっくり歩き出して、相手がよけてくれるのを待つのだそうだ。ただし相手が自転車バイクの場合のみ。自動車だったら、途切れるのを待ち、タイミングを見て渡る。それができなければ、地元の人が渡るのにくっついていく。

レロイ通りを行くと、右手に人民委員会の建物と、ホーチミンの像が見える。朝一番にバスで通ったところだ。ホーチミン像の前ではフランス人観光客が写真を撮っていた。フランスが立てさせたものだが、装飾が多すぎて、ベトナム人はあまり好きではなかったらしい。市民劇場にいたっては飾りを一部とりはずしたとも聞いた。


国営百貨店&スーパーマーケット

レロイ通りの反対側に、国営百貨店が見えたので、入ってみることにする。レロイを渡るのは大変そうだと思ったが、結構慣れてきた。私って才能あるかもしれない! 気がつくと、道を渡るのを逡巡していた外人観光客が私達の後ろについてきている。
食事の後はホテルに送ってもらう。ここで半日観光は終了。


フリータイムはドンコイ通りから

申し込んでおいたオショナルツアーは18時にホテルのロビーでピックアップしてもらうことになっているのでそれまではフリーだ。部屋に荷物を置いて、町に出かける。ホテルを出るとすぐに洒落たお店の並ぶドンコイ通り。泊まったシェラトンホテルの隣はカラベル・ホテルという老舗ホテルで、その向こうはもう市民劇場だ。このまままっすぐ行けば、サイゴン大教会前に出る。反対側に下れば、サイゴン川。ドンコイ通りの位置関係を覚えれば、ホテルには帰りつける。
半日観光 F昼食

ランチはブンという米麺の専門店ブン・ターというところで食べる。私たちは、店の建物の中でなく、オープンエアーの席だ。ツアーは3グループで10人なので、同じテーブルかと思ったが、みんな別々のテーブルが与えられ、ついに話す機会がなかった。
天后宮の中
半日観光 D天后宮

チョロン地区に入り、だいぶ進んだと思われるところでバスを降りる。細い道の両側の歩道にはバイクや自転車が止まっていて歩きにくい。ぞろぞろ一列で車道の端を行く。

どこに中国風のお寺があるのか判らないが、突然人の家の路地のようなところを入ってゆく。進むと、天后宮の横に出る。一回正面に回り、門を眺めてからお参りをする。

天后とは中国の沿海地域で信じられている海の女神で、漁業や航海の安全を願うとよいらしい。
半日観光 Bサイゴン大教会

次の見学は、サイゴン大教会。ここも近いのだが、一方通行のためなかなか到着しない。ドンコイ通りの始発点で、赤いレンガの建物は良く目立つ。建物はフランスから運ばれた材料で作られたフランス南部風、正面広場にはイタリア人彫刻家作のマリア像がたっていて、教会を正面に右手にはやはりフレンチ・コロニアル様式の中央郵便局がある。どうやら、この辺はおしゃれなスポットらしい。結婚式のカップルが写真を撮っている。

教会の中に入るが、内陣の見学はなかった。遠目に見る主祭壇もこざっぱりして、特にみるべきものもないらしい。歴史も古いわけではないし、あまり説明もない。
裏庭のヘリポート
どこかに続く秘密の地下通路
台所には日本語で「洗米」と書かれた
調理器具がある。
大統領と副大統領の客室の間のホールには、、中心に
「壽」の字が配された平和を表す赤の絨毯が置いてある。
広くて明るい廊下
漆画が描かれた国書呈上の間
作戦司令室
食事の間
10月30日

朝はホテルのレストランで食べる。朝6時半からやっている。ベトナム料理っぽいものでは、蒸篭に入った4品(エビすり身をサトウキビの芯に巻いて蒸したチャオトムとミニ春巻以外は、ベトナムというよりは中華料理)、作ってもらえるフォー、南国の果物といったところ。そのほかは西洋風の朝食ブッフェだ。
一万円で富豪気分
博物館のパンフレット
仙女の舞は、唯一女性だけの演目。華やかだ。
ベトナム風牛肉のしゃぶしゃぶ
器ごと登場、蓮の実入りチャーハン
レストランの1階の入口はレトロな感じ・・・。
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