なんだ、やっぱりやってもらえるのか、こうでなくっちゃ。ここでやっと期待していた答えがもらえた。香港への入国審査は受けなくてすむ。でも、本当に大丈夫なんだろうなあ。これがイタリアだったりすると確実に荷物は紛失すると思うけど・・・・。

フェリーの出航時間は3時すぎ。時間があるので、飛行場の中の様子を探検。到着フロアより上に出発フロア、その上には世界のブランドの免税ショップが並ぶ。フードコートもあり、香港だけに食の内容は充実していそうだ。到着フロアから下に行くと今度はフェリーの乗り場がある。10番ゲートといわれたので行ってみる。ここからバスで、空港の敷地の中にあるフェリー乗り場まで行く。

簡単な待合室で待つことしばし。ファーストクラスの船室は「豪華位」と訳されていたが、一般客室を見ていないのでなんともいえないが、豪華とは言いがたい。座席などはゆったりしているのだろう。そのうち、軽食が配られた。10人くらいの「豪華位」の船室はたぶん全員日本人だ。さらに、プライベートルームもあるらしいが、それは未確認。

何もわざわざ食べなくてもと思ったが、試しにモカケーキっぽいものをを食べてみると、予想外においしかった。口が甘くなったので、サンドイッチも半分食べた。どうでもいいと思っていたくせに、あんまり残さなかった。

マカオには45分で到着だ。天候はどんより曇り。それでもマカオ・タワーや目立つホテルの建物が見えてきた。船の中でもらったマカオへの入国審査用の紙を書いて、いよいよマカオへ。

船をおりると、すでに入国審査の行列がすごい。香港空港からだけでなく、香港島や九龍、中国本土からも船が出ているのか、ごった返しの状態だ。これはすごい。本当にやってる?と前方の窓口を覗き込むほど行列が進まない。待つこと1時間、ようやく入国。出てきた荷物が、私たちは持ってきていないのに、なぜか醤油でべっとり。誰のだよー?!
★潮州料理

香港にきたら必ず一度は食べる潮州料理。今回はどこへ行こうかと、ガイドブックを見て検討していたのだが、おなかがすいたのでなるべく早くは入れそうな店に決める。北京ロードの新しいビルの10階にあるレストランで、ガイドブックにはノンストップのようなことが書かれていたが、実際は入口の椅子で30分くらい待たされた。

潮州といえば、海鮮やツバメの巣などを使った薄めの味付けの料理がある。早速、エビ、ホタテ、ぼらの姿蒸しを注文。このお店は点心も置いてあり、グランドメニュー以外にも楽しめそうだ。追加で蒸餃子、具の入っていないミニ饅頭、鯉の型のマンゴープリンを頼む。どれももちろんおいしいのだが、蜂蜜をつけながら食べるミニ饅頭のおいしさったら・・・。ふかふかむっちり柔らかで、こんな単純なものがこんなにおいしいとは思わなかったのでびっくりした。

窓から、夕方から夜に変わってゆくビクトリア湾が見わたせる最高の立地で、ステキな食事だった。係りの人の英語が聞き取りにくく、???と不安なこともあったのだが、無事食べたいものは食べられた。二人で450HK$くらい。そんなに高くない。


★イッツ・ショー・タイム!

九龍サイドに泊まっているし、あまり動き回る気力もないので、ネイザンロードを少しだけ散歩する。看板自体が電飾のものが減ってしまい、昔のようにネオンが悪趣味なほど派手だという感じがなくなっていて寂しい。洗練されたとも言うのかもしれないが、どうもつまらない。きれいなショッピングセンターばかりできているが、歩いていると、胡散臭いと一目でわかる中近東系の兄ちゃんやおっさんが張り込んでいて、「ニセモノ時計アルヨ」としつこく声をかけてくる。道を歩くのがイヤになるくらいしつこい。ネイザンロードでも裏道でも、こういう人たちが随所にいる。

ビクトリア湾沿いに歩いてホテルに帰ろうと、遊歩道に行ってみると、大きな音楽がなっている。この時間は光と音のショーをやっているらしい。カップルや観光客が沢山見物している。

対岸のビルから幾筋もの光線が出ている。音楽にあわせ、光線がゆれたりクロスしたりする。しばらく眺めてから、ゆっくりと歩いてホテルに戻る。ショーが終わっても、遊歩道は絶好のデートコース。ゾロゾロ人が歩いている。

ホテルの隣のショッピングセンターにコンビニがあったので飲み物を買って部屋に戻る。
★マンダリン・オリエンタル・マカオに移動

朝のお粥を食べて帰るはずが、せっかく中心地に出てきたのだからと、ついでに観光もしてホテルに戻る。最初は一泊のつもりでMGMグランドをとっていたが、予定を変えてマカオにもう一日泊まろうと思い立ち、今度はガラッと違う雰囲気のマンダリンオリエンタルホテルを選んだ。面倒だが、チェックアウトして移動しなければならない。

非常に心地よいホテルのMGMを出て、タクシーでマンダリンオリエンタルホテルへ行く。MGMホテルよりフェリーターミナルに近く、セナド広場からは遠い。マンダリンオリエンタルのホテルの前は大通りだが、南国の樹の後ろにひっそりエントランスがある。入口正面のガラスにはマンダリン・オリエンタルの金色の扇のマークが入っている。ドアマンがにこやかに迎えてくれ、ロビーは木のぬくもりと風格を感じさせる。

受付のお姉さんの対応もスマートだ。チェックイン時刻前の午前中についたが、部屋の準備ができているので入るかと聞かれる。じゃあ・・・とお部屋まで行くと、ここもまた落ちついた良いお部屋。荷物だけ預けて、そのままタクシーでタイパ島に出かけようかと思っていたのだが、一旦部屋に入ってしまうと、バスルームや部屋のチェックをしたり、ちょっと休憩したりしてしまう。
ワンダーランド澳門・香港2009
4月4日

★朝の聖ポール天主堂跡、モンテの砦

朝食は町で食べようと出かけたが、なにやら勝手が違う。土曜日とはいえ朝早くから町はにぎわっていると思ったのに静か。朝ごはんを食べるような町の飯屋もあいてない。本日4月4日は清明節という先祖を祀る休日のようだ。よりによって・・・。

6時半からやっているという粥店に行ったら休み。セナド広場の有名店なら開けるかもしれないと、開店時間の8時まで時間を潰すために、観光を先に持ってくる。

セナド広場から北上すると、聖ポール天主堂跡があるのでぶらぶら行ってみることにした。マカオは、町の要所要所に、観光施設への矢印が立っている。この道しるべ、案外、肝心な曲がり角に来ると矢印が消えてしまうということがよくあるのだが、マカオは完璧。観光客にとって、ありがたい。

「大三巴牌坊」というのが聖ポール天主堂跡のことなのだが、聖ポールはどの漢字に当たるんだろうか?

そんなに広い道ではない参道を行くと、両側はびっしりと土産物屋や食べ物やが並んでいる。平日だったら、これらの店もあいているんだろうなあ。
あまり人通りもなく、のんびり行くと、天主堂で唯一残ったファサードが見えてきた。
貯めたマイレージが4月で失効するというので、あわててどこか行こうと思って手配したのが香港行きの航空券。ついでにマカオも行ってみるか~ということで、マカオで1泊する計画を立てたが・・・・。ガイドブックを買ってみたらマカオも色々見所があることがわかり、香港を1泊キャンセルし、マカオに2泊することに変更。また、マカオ料理というジャンルを知り、食にも興味津々だ。

久々の香港・マカオ、食べまくるぞー。おーっ!
4月6日

★朝粥、腸粉セット

いつの間にか朝。何度か目を覚ますたびに窓の外の景色を見ていたが、今度は本当に朝が来た。カーテンを閉めなかったので、目の前には対岸の香港島が見えている。

どうしても香港ではホテルでなく外で朝食を食べたいという気持ちがあって、早餐の店を探してしまう。マカオでは失敗したが、香港で以前行ったことのある店に行くことにした。隣のビルの地下に粥の店があったはずだ。

ところが、行こうと思ったお粥の店がない。何年か前のことなので、閉店したのか移転したのか、わからない。ビルの中の見取り図で探すと、「恒香桟」という店が3階に入っているので、そちらにいくことにする。

ここでは、好物の腸粉とお粥のセットがあったので、叉焼入り腸粉とお粥のセットにする。テロンテロン、ペロンとした腸粉の食感がたまらない!やっぱり旅ではローカルフードに限る。しかも28HK$(500円弱)と安い。エビ入り腸粉と粥のセットは35HK$。サービス料6HK$で69HK$支払う。

食後にはペニンシュラホテルによってチョコレートやお茶を買う。以前、中国茶の専門店・茶藝楽園で買った「白牡丹」がおいしかったので、旅立ちの前に、インターネットでお店の住所を調べておき、行ってみたのだが、11時にしかお店は開かないという。30分すぎまで待ったが、それでも店員は来ない。今日は休みかもね、とあきらめてホテルに戻る。そろそろチェックアウトの時間だ。


★サイテーなタクシー

ホテルの前からタクシーに乗る。ホテルのドアマンが、タクシーの運転手、車のナンバーの書かれたメモを渡してくれる。何かあったら、クレームできるように顧客側の控えになるものなのだと思うが、まさかこんなことになるとは・・・。

この姿は食べられることを断固として拒否し、腕組みさえしているようだ。

それでもまず殻を取ると、これはただ上に乗っているだけ・・・・。中はカレーソースで炒め煮にした野菜が入っている。蟹味噌はなさそう。玉ねぎがたくさん入っていて甘く、辛さを出すスパイスもそんなに入っていないようだ。マイルドで味としては食べやすい。

さて、蟹で一番おいしい部分は爪。また、つめは身が多いので、食べる苦労に比較的見合うというもの・・・・。殻を割るペンチみたいなものがついてきたので、割って食べる。足にいたっては、殻を割ってもスポッと中味が出てこないところも多い。何度も手を拭き紙ナプキンのごみを積み上げながら、最後は指で身を穿り出すところまでがんばった。これでカレー指の出来上がり。フィンガーボールの水にいくら浸しても、味が染みていそうだ。
前日に泊まったMGMグランドのカジノだったら、広くてオープンな雰囲気なので、庶民でも適当に楽しめそうだったが、マンダリんホテルのカジノはちょっと雰囲気が違う。場内は静かで、若者はいない。金持ちで且つお金大好きの中国人が札束を切りながらゲームに臨んでいる

場違いな貧民夫婦は、スロットでもやってみるかとマシンの前に行くが、使い方が判らない。1回にかけられる最低単位のコインをコインの入れ口にねじ込もうとするが入らない。不審な行動を係りの小姐に見つかり、ルールの説明をされるが、どうやら、お札でないと機械に入らないらしいということがわかった。20香港ドル札が必要だが、手持ちがない。両替所があるので、そこでお札を買えてもらい、ようやくスロットをスタート。はじめると、自分でバーを操作してとめるわけでもなく、勝手に回って勝手に止まって数分でおしまい。こんなペースじゃ、すぐにすっからかんだ。

楽しむ間もあまりないまま部屋に退散。疲れているので、ぐっすり休む。
★ダンボで昼食

セルドゥーラを食べ終えて、行こうかなあと思っていたレストランを目指して地堡街を歩くが、店の入口には休業中の看板がかかっていた。そのまま先へ進むと通りの反対側に、ダンボの絵が見えてくる。よくツアーに使われるレストランだというが、気楽に入れそうなので、行ってみる。

1階はお菓子が売っている。おいしそうだ。レストランは2階。とても広くて、庶民的な雰囲気だ。ここではポルトガル料理もあるので、ポルトガルで食べたバカリャオ・ア・ブラシュを本場と食べ比べようと注文した。ちょっと芋が太く、大雑把な感じだが、ポルトガル本国でも、店によって色々な違いもあるから、これでよかろう。

もうひとつ、ソーセージライスというピラフみたいなものを注文したが、山盛りでおなかがいっぱいになった。薄味でちょっと水分が多く、日本のチキンライス風ではない。

あまいものは、外で食べようと思い、デザート抜きですませる。1階の売店で、焼き菓子を買う。ダンボの柄の箱が可愛い。
タイパミュージアムを少し下ってゆくと、このあたりの繁華街に出る。細い路地に迷い込むと、きれいな町ではないが、西洋風のランプが並んでいたりする。

角に、ミシュランの星つきイタリアン・レストランがあったり、お寺があったり、なんにもない広場におじさんがねそべっていたり、洗濯物がほされていたり・・・。
★「マカオ料理」に挑む 対決、カレーガニ!

今日はもう夕方なので、観光もできない。町に出てきた目的は「マカオ料理」の夕食にありつくことだ。マカオ料理を食べようと決めていたのに、具体的にどの店に行くか考えていなかったので、ガイドブックを取り出して、近くにお店がないか探す。

さすがに中心地なので、すぐ近くにプラタオという店が見つかった。金曜の夜なので混んでいるだろうが、まだ時間が早いから入れそうだ。

お店の中はモダンなピンクの内装。テーブル自体は比較的カジュアルだが、雰囲気がおしゃれだ。メニューをもらって、どれが食べたいものだか判らず悩んでいると、写真つきのメニューもくれた。まずはマカオ料理の代表格、「アフリカンチキン(非洲鶏(鶏はこの字ではないが)」と「カレーガニ(伽哩蟹)」だったので、この2つを注文した。マカオ料理というのは、東西の融合料理で、この地に住んだポルトガル人の料理に、中華料理、インドやアフリカのスパイスや料理が混ざったものだそうだ。

まずは、アフリカンチキン。スパイシーだが、中辛にしてもらったので、すごく辛いということはなく、とても食べやすい。鶏は半身ということだが、もも肉中心なので、おおかたはフォークとナイフで食べられる。残したくなければ最終段階になって骨にかぶりつくことが必要となるが、このくらいは仕方があるまい。

次に出てきたカレーガニを見て、最初からガイドブックで写真も見ていたし、どういう形態か判っていたはずなのに、やはり食べにくそうな有様に途方に暮れる。たくさん出された紙ナプキンとレモン入りのフィンガーボールに勇気付けられ、猛アタックを開始。
1日目 香港空港経由マカオ到着
2日目 マカオ世界遺産観光、タイパ地区散策
3日目 マカオ・フィッシャーマンズ・ワーフで遊ぶ 香港入境
4日目 午前中はぶらぶら、帰るだけ。
かくして、時間はかかったが、部屋で100万ドルの夜景を見ながら、おいしいお茶をいただくことができた。

この、九龍の先端のインターコンチネンタル・ホテルのハーバービューの部屋は、夜景を楽しむためにはいい場所だと思う。特に、面倒くさいから、夜はどこにも出ないだろうと思われる方にはお奨めだ。

しばらくお茶を飲んでくつろぎ、窓辺の椅子で船の往来を眺め、幸せな時間をすごす。夜が更けると、少しずつビルのネオンも消えてゆく。
謎のお菓子?

日本語が書いてあるが、意味がわからない。「は歯ざわりがよい」はともかく、「磯の香いたフぷク」って何だろう?

ドリアンケーキと言うだけでもインパクト大だが、磯の香りのするものに加え本格派ビーフを使ったお菓子となると、どんな味が想像される?

私には、恐ろしくて買えなかった。
★四面佛

タイパの下町を抜け、高層アパート群に突入。こんなに全部に人が住んでいるのかと驚くほとアパートだらけ。そのほとんどは高級な感じではない。

ジョッキークラブを過ぎ、めざすは四面佛。マカオの中心に戻る前に、何か一箇所いける観光地はないのかと地図を見たら「四面佛」と言う名前がのっていたのでよってみることにしたが、なんだかは知らない。

少し歩いていくと、道路のまんなかに広場ができており、キンキラキンの子ども遊園地みたいなものが見えてくる。どうやら目的地だ。

四面に顔を持つ仏像で、タイの仏教からきているため、このように金色なのだ。表情、体つきも、タイ風だ。

デザートをすぐに食べる気になれなかったので、お勘定をお願いして町に出る。

お茶二人分、アフリカンチキン、カレーガニで537パタカ。レシートは回収されてしまったので明細はわからない。アフリカンチキンが130-140パタカくらいだと思うので、カレーガニがけっこう高かったのだろう。メニューにも時価とあったようだ。(大事なところを見ていないのが恐ろしい。.)

細い路地を入ってみると。アイスクリームやさんがある。北海道産の原料を使っているらしく、日本語がたくさん店内にも貼ってある。どうやら北海道は日本のおいしいものの産地の代表のようだ。ここで日本のものを食べてもしょうがないので、再びセナド広場に戻り、近くで杏仁餅を購入。菓子名に餅とついているのでお餅好きの主人はぴくっときたらしいのだが、実際はアーモンドのクッキーだ。どっちにしても、主人が消費するだろうから問題はない。

★デザートは義順の牛乳プリン

ちょっと散歩しただけだが、やっぱりホテルに帰る前にデザートを食べておかねば・・・ということになり、セナド広場に面した建物に入っている義順牛奶公司に行ってみた。満員だが、2階もあるようだし、ちょっと待てば入れそうだ。このお店は香港にもあるが、マカオが本店らしい。

すぐに席があいたのですわって注文する。英語や日本語のメニューもある。ここのお奨めの牛乳プリンの冷たいものと温かい生姜入り牛乳プリンを頼む。
しばらく行くと、大きな通り、地堡街に出る。通りの向こうは、高いビルが建っている。高層アパート(日本の不動産分類でいくと「マンション」ではない)なのだろうが、よくもこんなに高いものをこんなにたくさん建てたものだと思うほど並んでいる。

大通りを挟んで別世界のようだ。こぎれいなコンクリートのビルの下に、マクドナルドが入っている。
正面の壁から、わきに出ている道を行くとモンテの砦に着く。砦の周りは朝のジョギングのコースになっていて、何人かの人とすれ違う。犬を連れて散歩する人もいる。砦の入口を入り階段を登ると、目の前がひらける。砦の上の敷地には、白い建物のマカオ博物館、池、芝生になっていて、庭では太極拳をする人たちが集まっている。

イエズス会の修道士が作ったこの砦は、町を守るためのものだったという。大砲は、海に向いているが、中国本土方向には設置されていない。

博物館はまだ開かないので、当初の目的の朝食を食べるために、町に戻ることにした。


黄枝記粥麺店

幸いセナド広場に戻ったら、行きたいと思っていた店の一つの「黄枝記粥麺店」が開いていた。よかった!
空港までは高速を使う。遠いのでそれなりに料金はかかるが、だいたいの相場もきいておいた。ホテルに入ってくるタクシーだからまともなのかと思ったが、若い兄ちゃんの運転手は態度が悪く、ずうっと友達と電話したり、イアホンをつけっぱなしで音楽を聴いたりしながら運転している。

空港に着いたら、相場の数倍の金額をふっかけてきた。438香港ドルっていくらよ!ふざけるんじゃないわと、そんなに高いわけがないと抗議したら、料金の説明を始めるが、帰りの代金も請求している。しかも、ホテルからもらったタクシー番号のメモを取ってしまって返さない。連れ合いは文句を言う様子もないし、荷物はトランクの中で人質の状態だし、しぶしぶ払う。思い立ってレシートをよこせといったが、もちろん渡すよと言ってレシートの一部を消してよこす。こちらの完敗だ。どこかに苦情を言いたいが、運転手の名前もわからないのだから仕方がない。

肝心な時に機転を利かせてタクシーの運転手の名前くらい写してくれればよかったのに。タクシーの運転手とけんかしながらカッカしていたので、主人に「写真撮っといて!」と指示できなかった自分の要領の悪さにも腹が立つ。冷静になっていれば絶対かわせた不当な請求なのにと思うと、自分の対応が悔やまれる。けがさせられたり、荷物を持ち去られたりしなかっただけでもよかったと思うべきなのだろうか。終わりよければ全て良し・・・のはずだったのに、今回はこの終わり方が非常に悪い後味として残ってしまった。

空港内にはフードコートがあり充実している様子。何か食べようかと思って見て回るが、タクシーでぼられた分でお金が足りない。ちくしょー、あの運転手!と、食べ物もからみ、恨みも倍増。

フライトは2時半で時間はたっぷりある。空港内でちょっとショッピングしたあと、航空会社の専用ラウンジに行って、腹いせに置いてある軽食を食べまくる。

機嫌が悪いから、帰りの飛行機でもワインのみまくり。しばらくこの怒りは消えないだろう。
グリーンの住宅が並ぶタイパ・ハウス・ミュージアム
★MGMグランド・マカオまで

マカオのフェリーターミナルにはホテルから定期的に送迎バスがきている。「ホテルのシャトルバス」と表示があるので、その出口に行く。出口の先には、各ホテルの看板を持ったスタッフがたっているのだが、そこに、私たちの目指すホテル「MGMグランド・マカオ」の名前はなかった。人は多いし、荷物を持ったまま、バス停を探し回るのはどうしたものかと悩んでいると、ホテルの名前のついたバンが近くに停まった。降りてくる人に、お宅のホテルのバスはどこだと聞いたら、オレンジの派手なTシャツを着たスタッフのところへ連れて行ってくれた。振り返ると、さっきの出口のところにもオレンジのTシャツが見える。丁度お迎えの人と入れ違いになったらしい。

送迎バスもオレンジで金色のライオンの絵柄がついている。これは目立つ。町中に出ると、やはりそれぞれのホテルの個性的な送迎バスがたくさん走っている。この送迎バスだけで、交通渋滞の原因になるというので、全体ではすごい数になるのだろう。
航空運賃 / 成田香港往復 0円(マイルの特典航空券でタダ)
船      / 香港→マカオ  315HK$×2  8,443円
         マカオ→香港  155HK$×2  
ホテル   / マカオMGMグランド  2286.20HK$ (インターネット予約、代金現地払い) 29,489円
         マンダリン・オリエンタル・マカオ 27,308円 (インターネットネット、代理店で円支払)
         インターコンチネンタル香港  45,517円 (インターネットネット、代理店で円支払)
ポルトガル風にアズレージョ、
ローマっぽいアーチ
マカオっぽい街並み・・・テーマパークならではの風景だ。
航海の安全を守る女神・阿媽を祀ったマカオ最古の中国寺院・媽閣廟をスタート。起源は明朝初期のものらしい。「マーコッミウ」と読むのだが、この発音がマカオの地名の由来になったといわれている。お参りする人も多い。

この寺院の前のバーラ広場も世界遺産の広場。色の石を波型に配した石畳が美しいが、元々ここは20世紀に埋め立てた場所で、そんなに古くない。

バーラ広場を北上し、裏の道に入っていくと、なにやら駐車場があり、地図上では、そのあたりに世界遺産の港務局とある。どうやら手前の黄色い建物がそれらしい。ガイドブックによると、建物は1874年のもので、マカオの治安維持のために雇われたインド人兵士の宿舎だったそうだ。アーチはイスラム建築特徴をもっているとのことだ。いわれてみれば、確かにアーチの中央がとがっている。

その先はリラウ広場。歩いていくが、目標になるほどの広々したものを想像していると肩透かしを食らう。ポルトガル人が初めて定住したのがこのあたりだということで、かつては泉がわいていたらしい。見たところは、ただの辻公園という感じで、これもどうして遺産?!と疑問に思ってしまう。

リラウ広場の角を右に曲がり、しばらく行くと上り坂の上にペンニャ教会がある。西洋式のシンプルな教会で、1622年に建てられたが、1837年に建て替えられている。とはいえ、けっこう古いと思うが、なぜかこれは世界遺産群に入っていない。・・・あのただの広場は世界遺産なのに、この教会は世界遺産じゃない・・・・・???この選択には何か釈然としないものが残る。

ペンニャの丘からの眺めはすばらしく、マカオタワーやマカオ・タイパ大橋、そびえる高層ビル、ホテル画見える。天気がよければ中国本土までも一望できるそうだ。

広場まで戻り今度は反対側の鄭家屋敷へ。こちらは残念ながら修復中で現在公開していない。門構えだけ見て、元の道に戻る。

世界遺産ロードは、このあたりはほぼ一本道で、次の聖ローレンス教会まで、300メーターくらいなものだ。せっせと歩いてたどり着くと、なかなかの立派なクリームイエローの教会が建っている。庭にはヤシの木があり、南国の雰囲気がある。16世紀に立てられたが一度移転後、1803年にこの地に再建された。

聖ローレンス教会の裏に回ると、聖ヨセフ聖堂と修道院がある。門の前まで行ったら、本日はおしまいとのこと。いつの間にか5時になっていた。たいへん残念だ。

テーマパークは3つの部分に分かれていて、正面右手が「レジェンド・ワーフ」という、マカオやポルトガルの街並みのテーマパークだ。園内には高級ホテルができ、カジノもある。

中央の大きな門をくぐると「イースト・ミーツ・ウエスト」という遊園地になっている。門番はトランプの兵士で、不思議の国のアリスを思わせる。この遊園地には火山もある。

左は高い城壁の中国・唐の時代をイメージした「タン・ダイナスティー」だ。城壁の中は見えないが、外見だけでも堂々たるもの。歴史の展示などもあるショッピングアーケードということだが、この日は休みだったのか、入ることができなかった。

レジェンド・ワーフで、しばらく遊んで、昼食は園内のお店でエビワンタンメンを食べる。いかにも香港風の細い縮れた麺で、プリプリのエビワンタンもおいしい。他にも本格的なポルトガル料理のレストランや活魚料理と書かれた回転すし店もある。

そのあとは、スイーツも食べたいので、フードコートにも行ってみる。汁に入った団子・桂花湯丸とポルトガル伝来のマカオ名物・エッグタルトを注文したが、団子のほうがいつまでたってもでてこない。女の子がこちらを窺いながら、厨房に出たり入ったりしていたが、中で団子をこねていたのだろう。

お土産も色々見て歩く。お店の中で、実際にお菓子を作っているのだが、そのまま食べるわけではなく、薄焼きのお菓子を折りたたんで四角い形にすると、紙で包んで箱詰めしている。工場で大量生産しているだろうと思っていたが、本当に手作りなんだ・・・。

そういえば乾燥フルーツも、ビニールで包んで、そのまま箱に入っていた。

台湾の物産を売るお店もある。マカオのものでないけど買ってゆく。

ポルトガルの製品を売る店にも入って、民芸品を物色。ポルトガルに来ているわけではないので、ここはマカオ土産を何か買おうと、マカオの聖ドミニコ教会を模ったマグネットを購入。35H$

遊びきったので、ホテルにもどり、ホテル専用のバスでフェリーの港まで送ってもらう。
★マカオ・怒涛の世界遺産めぐり

タイパ島に渡ってしまうと、マカオの中心地には遠い。タクシーで一旦ホテルに戻る。そうすると、また中心地から遠くなる。買ったお菓子を部屋に置き、少し歩くが、結局タクシーを拾うことになる。

乗ってみると、今までせっかく歩いた道を逆戻り。一方通行があるから、目的地から1度遠ざかったりするわけだ。歩いた労力を、返してくれと思った。目的地は、マカオ半島南の媽閣廟。そこから世界遺産を一気に巡り歩くつもりだ。マカオでは、2005年、22の史跡と8つの広場があわせて世界遺産マカオ歴史市街地区に認定されている。地図を片手にgo!

★タイパ・ハウス・ミュージアム

まったりしたい気持ちも途中でうちきって、ホテル前からタクシーで南の島にあるタイパ地区に行ってもらう。タイパはその南のコロアネ島と埋め立てによってつなげられる前は、島だったというが、今は開発が進んで、湿地も埋め立てられ大型リゾートホテルが建っている。ベネチアン・マカオ・リゾートホテルも、そのあたりに建てられているはずだ。巨大なベネチアン・マカオは、ベネチアの街並みがホテル内に再現され、運河やゴンドラもあるというので覗いてみたいのだが、今回はそんなところまで行っている余裕はなさそうだ。

タクシーで行ってもらったのは、タイパハウス・ミュージアム。住宅の博物館だ。教会の前で降ろされ戸惑うが、博物館は階段を下りたところにあった。同じようなミントグリーンのかわいらしいお家が5軒並んでいる。

入口にいたオバサンに入場料を払おうとするが、ここも今日は無料らしい。一軒目は、ポルトガルと中国の折衷の様式の家だ。、とはいってもやっぱり基本はヨーロッパで、中国風のテイストが入っているという感じ。この家は20世紀初頭までは、ポルトガル人が住んでいたらしい。

2軒目も、同じような家かと思ったら、中は、マカオとポルトガルの混血のマカニーズの、中国とポルトガル文化が混ざった生活様式の展示があった。キリスト教の礼拝に出るアジアの顔をした女の子、ウェディングドレスで祝う中国風の結婚式の写真はなかなか興味深いものがある。

3軒目はポルトガルの色々な地方の民族衣装や文化生活に関する展示だった。家具もないので、住居として、内部で見るところはなさそうだ。次は美術ギャラリー。最後は事務局で、入場できなかった。
ナッツ入りのお菓子、ヌガー、落雁みたいなクッキー、板状に焼いた肉などが店頭に並んでいる。

私が目指すのは人気のスイーツ専門店「莫義記」だ。通りのはずれ、公園に面してお店がある。

おお、並んでいる並んでいる。ここのスイーツは老若男女、あらゆる人に受けるらしい。早速私も並んでみる。

順番が来るが、欲しいものがなんと言うものだか判らない。三色のゼリーみたいなものを指差して買う。前の公園のベンチに腰を下ろして食べる。

色のついた寒天で、層によって味に違いはあるようだ。スイカ、ココナッツミルク、、メロンシロップかな?ハッキリしない可もなく不可もない味だが、私はこういうものがけっこう好き。8パタカ。おなかがすいていたら色々食べたいところだ。

★付録・・・


私は何年も前に香港旅行の際にマカオによっている。そのときのマカオ観光は、聖ポール天主堂跡で写真ストップ、ドッグレース場、中国との境の門をバスから見て、カジノのあるリスボアホテル辺りで食事と自由時間の半日コースだった。たいていのオプショナルツアーはそんなものだった。自由時間にはカジノには行かず、街に出てみたが、何も面白いものもなかったと記憶している。

今回のマカオはすっかり変わり、見所だらけになっていた。それに、面積も増えている・・・・。前はリスボア・ホテルの辺りから海も見えたはずだ。セナド広場なんていうキレイな石畳の広場は、全く記憶にない。「なぜあの時は、行かなかったのだろう」と考えるうち、当時は広場自体がなかったのだという結論に至った。

昔のマカオの地図を探してみてびっくり!!正確にはわからないが、少なくとも現在は、緑で囲んだ辺りは陸地になっているのだ。

昔はマンダリン・オリエンタル・ホテルは海に面していた。最初に泊まったMGMグランドホテルは、昔は海。タイパとコロアネの二つの島の間は埋め立てられ、ヴェネチアン・リゾートホテルができている。


マカオは、節操がないほど派手なカジノをがんがん作り、世界中から金を集めることに、町の繁栄をかけたのだろう。

とりあえず今は、大規模リゾート開発、カジノ、ホテル、観光業で雇用をうみだしている。建築ラッシュで、前代未聞の好景気に見える。マカオの選択に、将来どのような結果が出るのだろうか・・・・・。


行ってみたかった唐城。入れなくて残念。
ビクトリア・ハーバー・ビュー
夕暮れから、マカオは煌く不夜城となる。
隣には聖オーガスチン教会があり、こちらは6時までだったので入ることができた。これもクリームイエローの建物で、1874年の再建されたものだ。

聖オーガスチン教会の向いにはロバート・ホー・トン図書館がある。19世紀の邸宅で、実業家のホー・トン(何東)氏が買い取っって別荘としていたが、死後マカオに寄贈された。文化遺産であり、同時に現役のマカオ最大の公共図書館である。入ってみたいが、今日は閉まっているようなので、あきらめた。ここで本日の世界遺産めぐりは時間切れのため打ち切りだ。中を見られなかったものも含め、次回に持ち越しとなった。

マカオは一日観光でプランが立てられているが、1日で見切れるものではなかった。今回も、2泊にしたが、まだ充分ではなかった。世界遺産群の制覇には、もうひとたび、こなければならないだろう。


★疲れた足に休憩を

ここからセナド広場も近いが、十月初五街という通りを歩こうと、裏通りを進む。行き過ぎて、内港側の道に突き当たり、少し戻る。

十月初五街と言うのは古い職人の町で、道の両側に色々な店が並ぶ。さすがに今風のドラッグストアや電化製品の店もあるが、古風な店構えのお茶の老舗や中華雑貨店なども健在だ。また、道教のお寺、康公廟もある。

ずっと、歩き続けたので、さすがにくたびれ、のども渇ききっていたので、適当なお店でも探して、お茶でも飲みたいと思っていたのだが、いざとなると今求めている類の店が見つからない。

かなり歩いて、セナド広場に出る。昨夜食べておいしかった義順牛奶公司に、飲み物もあるので、入ってみる。

牛乳ベースに果物や寒天が浮いた飲み物「フルーツ寒天水」がおいしかった。20H$。隣にエッグタルトの売店があったので買って立ち食いした。7HK$。
官也街には、気になるレストランやコーヒーショップもあるので、今度は、おなかにまだ空きがあるうちに、食べ歩きをしたいものだ。
世界遺産の媽閣廟
ゆるい階段を上ってファサードに近づく。この天主堂はさぞかし大きかったのだろうと思わせる。今では、2度の火災で聖堂の一部と正面が残るだけだが、この正面の彫刻、装飾が壮麗であればあるほど、うら悲しいものを感じてしまう。この聖堂は、かつて東洋一といわれた大聖堂で、アジアのキリスト教布教の中心地だったはずだ。

聖母マリアの彫像を飾る花は東洋の菊である。日本人も聖堂建築に参加したらしいので、菊の花は彼らが彫ったのかもしれない。

キリシタンは日本では途中で禁止された。留学に出て、祖国に帰れなくなった日本人の修道士は、日本を思いながら異国の地で亡くなったのだろうか。振り返ると、マカオの町が下に見えた。

★MGM・グランドで快眠

汗をかいたのでシャワーを浴びて、ホテルのカジノに繰り出そうと思ったのだが、ひとたび風呂なんかに入ったら、再び洋服に着替える気なんかしない。こうなることは、なんとなく判ってはいたのだが・・・・。

フロントでは、「無料でお部屋をオーシャンフロントにアップグレードしておきました」といわれたのだが、海は夜になれば暗く沈んでしまうので、面白くもない。船も通らなければ、対岸に見えるタイパ島も、ホテルはあるものの、きらびやかに明るいわけではない。長い白い橋が見えるのがいいのかもしれないが、地味すぎてちょっと寂しい。あの、ド派手な通りを抜けて帰ってきたが、海側は今の所、別世界のように静か。今度来る時はもしかしたらキンキラキンかもしれないが・・・・。そうなった時は、カーテンを開けて、ガラスの壁のバスルームから部屋越しに夜景も見るのもいいだろう。

サービスの鉱泉水を飲んで、そのまま眠る。

この大通りをまっすぐ行けばセナド広場だったのだが。間違えて他の道に出てしまい、海岸沿いを歩くことに。軌道修正して広場を目指すと、今度は坂道を登ることになる。登りきると、ヨーロッパ調の一画にでる。明日、観光で再度来ることになるだろうと思いながら、セナド広場の場所を確認したくて先を急ぐ。坂道を下ってゆくと、その先はにぎわっている様子。ようやくセナド広場に到着だ。 

地面にはポルトガル風にタイルが敷かれていて、波がうねっている様に見える。真ん中の噴水の回りには人がたくさん座っている。この広場は、世界遺産になっている民政総署、仁慈堂博物館と、1階がアーチの回廊形式になっている西欧式の建物に囲まれている。

ここから始まる繁華街はマカオ一おしゃれなスポットなのだろう。少し奥に行くとクリーム色の聖ドミニコ教会があり、その前のベンチにも人が多い。
★官也街は楽しい!

官也街を散策。ここは食べ歩きストリートといわれる、食堂やみやげ物が並ぶ小道だ。 土産物屋は試食し放題・・・だそうだ。買う予定がないので、試食は断りながら歩くのだが、内容はしっかりチェックした。                   
カテドラルというからにはかなり壮麗なものを予想するが、これはずいぶんと、こざっぱりしている。元は16世紀のものだが、今の姿は、20世紀に再建されたものだ。中に入ると、キレイなステンドグラスがあるのだが、熱心に祈る信者の姿に、奥まで入り込むことははばかられた。

カテドラルを出たところの、小さい広場も世界遺産だというのでびっくり。モザイクの敷かれ美しいが、歴史的な価値が在るのだろうか?


★盧家屋敷

近くにあったので、世界遺産の盧家屋敷にも行ってみた。入場料は5パタカとガイドブックにはあるが、無料だという。どうやら、4月4日は祭日で、こうした施設は無料なのかな、と思う。

外見は灰色のレンガ造りで、ただの四角いコンクリートの家と変わらない構えだが、一歩はいると、中国式のロビー、入口と次の部屋との間に壁前面の木でできた、ガラスがはめられた4枚扉がある。両端だけ開いているので、ストレートに奥が見えないようになっている。
手当たり次第いくつでも食べたい!
内部は、マカニーズ、ポルトガル本土の生活、文化様式などの展示物
ちょっとメルヘンチックな遊園地
生菓子も、とてもおいしそう。無理してでも食べるべきだったか?!
★香港へ

2時半発のフェリーがとれたので、夕方には香港のホテルに到着。マカオも香港も中国だが、お互いに入国手続きが必要だ。マカオ到着時ほどは待たされず、意外と簡単に手続きが終了。タクシーでホテルまで行く。2HK$。

香港も久しぶりで、新しいビルが建ち、地下道もでき、だいぶ変わっていた。

ホテルは九龍半島の先端のインターコンチネンタルホテル。海側の部屋を取ったので景色は良い。
牛乳プリンには、上に牛乳の膜のようなものができていて、濃厚な感じ。食べてみるとさっぱりしていておいしい。生姜のプリンも意外なおいしさだ。お勘定は入口のレジにて。注文すればすぐ出てくるし、何もかもが簡単でいい。雙皮燉奶(牛乳プリン)、巧手薑汁燉鮮奶(生姜プリン)の二つで38パタカ。これはまた食べたい.
時間かかったなあ  11パタカ
4月5日

★マカオ・オリエンタルホテルで優雅に朝粥

朝起きて、ホテルの食堂以外で食事がしたいと思い、外に出て粥でも食べさせてくれそうな店を探す。ところが、この日は休日。ホテルの周りはどこもあいていない。結局ホテルで朝食にする。

食べたいお粥や中華点心もあるので、結果的には動き回らず、おとなしくホテルのレストランに行けばよかったということになる。それにしても、さすがにホテルでは、朝食も日本並みの値段だ。
★セルドゥーラSerrduraでセラドゥーラSerradura

タイパの町は、飲食店が多いとガイドブックにのっていた。食事だけでなく、デザートもあるという。そんな余計な情報を得てしまったので、マカオでは、タイパまで足を伸ばすことにきめ、1泊の予定を2泊にしたのだが・・・。

ハウス・ミュージアムを下って案内にそってゆくと早速スイーツの店がある。地元の人がたむろしている。ガイドブックを開いて、行きたい場所を確認する。大通りまで出ると、そこにはセラドゥーラのおいしいお店があるらしい。セラドゥーラというのはポルトガル伝来のお菓子。(ポルトガルでは見たことがなかったが。)パターンはいくつかあるらしいが、オーソドックスなものは、アイスクリームと砕いたクッキーを重ねたものだ。

なんと言うのかわからず、ケースに入ったものを指さしで注文。11パタカ。奥で電子レンジにかけている。温かいのか?と思って、HOT?と聞くと、NOという。確かにできたものを触ってもあったかくない。ガチガチになっているものを適度に解凍したのかな?バニラアイスの中にさくさくするクッキーの粉が入っている。上だけ焼け色がついているのがおいしそうだ。一個しか買わなかったのだが、店内のイスに座って二人でつつくように食べる。

さほど甘すぎもせず、歯ざわりのいいデザートだ。
4月3日

★出発

前日成田に泊まり、9時55分発のJAL731便で香港へ。

ガイドブックによると、香港に入国しないで、香港の空港からそのままフェリーでマカオに行く場合は、航空会社のカウンターで申し出ておけば、預けた荷物はそのままマカオの港まで行くと書いてある。JALのカウンターで、その旨を告げると、フェリーのチケットを買ってなければ、普通に荷物を降ろして、自分で受け取ってからフェリー乗船の手続きをするのではないかとのこと。事前に船のチケットを提示しなければ、JALのカウンターでは、荷物の行く先は「香港」にしかできないという。

自分で荷物を取るってことは入国審査も受けて、一旦香港に入国するということ。それは、ガイドブックに書いてあったことと違うのだが・・・。

疑問がずっと残ったまま搭乗し、何度もガイドブックを読み返す。途中、香港入国審査の紙をもらう。念のため、マカオに直接行くのに、香港に入国しなければならないのかアテンダントさんに聞いてみたが、香港までの荷物だったら、受け取りは入国審査後だという。おかしい・・・。釈然としない。
ついにお店が開かなかった茶藝楽園
さて、出かけようかとしたところへ、メイドさんが、ウェルカムティーを持って登場。
可愛いバスケットに入ったお茶に、一口大のヌガーの菓子が添えられている。せっかくだから、一口飲んでから出かけることにする。

結局、一口ですまず、心行くまでお茶を楽しんでから、出かけることになってしまった。こんなサービスもいいもんだ。ちょっとまったり・・・・。

日本語をきちんと読んでみれば、いくら半濁点がついていても、「ルームバトラーへお申しつけください」だと判るのに、「バトラーペ」と言う言葉があると思い込んだところに間違いがあったのだ。

間違いに気づき、しばらく笑ったあと、フロントに電話し、中国茶のサービスがあるって?と聞いてみたら、あっけなく「ただいまお持ちいたします」・・・と相成った。

数分後、問題のバトラーペが登場。バトラーだから、メイドさんではなく、ちょっと位が上のフォーマルな感じの男性だった。
★バトラーペを呼べ!

中国茶のサービスがあると、デスクの上のカードに書いてあった。到着したすぐでなくとも、用意してくれるらしい。お願いしようと、カードの説明を読んだ。ルームサービスに電話するんだろうか?カードには「ルームバトラーペ」と書いてあるが、その人はどこにいるんだろう? 内線番号も書いておいてくれればいいのに・・・と、なかなか中国茶の注文をすることができない。

電話の脇の番号案内で「バトラーペ」を探すが、そんなものはのっていない。だいたい「バトラーペ」って何?きいたことないなあと思い、何の気なくカードの裏を見ると英語の説明が・・・。なんのことはない、「バトラーペ」でなく「バトラー(butler)」つまりは執事のこと。
★テーマパークに行こう!

荷物を預かってもらって、ホテルの近くのマカオ・フィッシャーマンズ・ワーフという新しく出来たテーマパークに行ってみる。テーマパークとショッピングセンターをあわせた施設で、マカオのパステル色の街並みや、なぜかローマのコロッセオなども再現されており、フードコート、みやげ物店、カジノがある。ただし、館内のショップの全てがオープンしておらず、まだまだ発展の余地はある。
ホテルの朝食はブッフェ形式。
2人で413.60HK$ 5,412円也
おかゆだけでいいんだけど。
定番の牛乳プリン
このお店の名物は蝦ワンタン麺なのだが、私は、ガイドブックで見たエビの卵がかかったやきそばの蝦子ローミン、主人は、粥を食べようと心に決めていたらしく魚のスライスと肉団子の入った粥を食べた。

細くて歯ごたえのあるローミンは、日本にいるとどこにでもあるというわけには行かないのでこの機会に満喫せねば。蝦の卵というのもこんな細かい粒状になるとは思わなかった。

お粥は21パタカ、ローミンは29パタカ。食べていると地元の人もやってくる。今日はお祭りなので、町にはお供えの生花やあめ色の豚の丸焼きが売られている。

店の多くは休みだが、それでもぼちぼち人では増え始めている。


★カテドラル、カテドラル前広場

食事をした後、すぐにホテルに戻るつもりだったが、セナド広場の近くにある世界遺産の見学スポットをもう少し見ていこうと、カテドラルに回ってみた。

MGMグランドは海の側に建つ、ラスベガスの有名ホテルの系列。ロビーの天井が高く華やかだ。ロビーの向こうにはさらに吹き抜けの天井のポルトガル風の街並みが現れる。その向こうはカジノだ。アメリカのエンターテイメントに徹したホテルである。フロントはていねいで、かつフレンドリーな雰囲気で話しやすい。


★不思議な両替

早速パタカを替えてもらうが、お金だったらカジノで香港ドルに換金できるといわれた。香港ドルで、パタカと全く同じように使えるからというのだが、更にマカオのパタカが欲しいと粘ると換金してくれた。1万円を換金してもらい744パタカを得た。パタカのほうが通貨としては香港ドルより安い。町中では香港ドルでも支払えるとのことだが、それではパタカを香港ドルで払うと損する計算。まあ、差額も小さいし使う金額も小額なので、そんなに影響はないのだが・・・。
お土産編(あまり買わなかった)    *食事は、旅のテーブルクロスアジア編で紹介しています。
18個セットのドライフルーツ。一箱にひとつしか入っていない。あじなイラストについ心を動かされる。 ダンボの絵柄がついた箱。一応青いのはポルトガルのタイルをイメージしたのかな。中味はクッキー。もうひとつチョコレート入りの焼き菓子も買った。
マカオの聖ドミニコ教会型のマグネット 35HK$ 香港ペニンシュラ80周年記念の紅茶128HK$ 白茶120HK$、ジャスミン茶105HK$ コンビニで買ったへんなお菓子。餅の中に甘いライチの香りの餡がはいっている。
成田到着は夜。

帰宅後、撮ったビデオで旅を振り返ると、意外に重要ポイントが押さえられていない。ガイドブックに出ていた充電用のプラグと、現地のコンセントの形が合わず、バッテリーがなくなるのを恐れて控えめに撮っていたからだ。マカオではスイーツも食べたりなかったし、世界遺産も充分には見ていない。香港はもういいが、マカオには、また行かなくては。

これが食べたかったのに
所持金不足のためあきらめる。
不当な請求のレシート
小高い場所に建つカルモ教会
可愛いカゴ入りのお茶。
こんなの欲しいけど、かさばるよなあ・・・。
★香港空港~マカオ、ターボジェット初体験

現地時間で午後一時半ごろ香港国際空港着。1時間時差があるので、約5時間半のフライトだ。降りると、電車で別のターミナルに移動。フェリーの矢印があるのでたどってゆくと、フェリーのチケット売り場がある。行く先別になっており、中国本土行きのカウンターの奥に、マカオ行きの窓口も並んでいた。

スーパークラスかエコノミーかと尋ねられたので、ためしにスーパークラスにしてみたら、値段が100ドルも違う。一人315香港ドル(1HKD=15.15円)だった。わりと高かったのでカードで払う。荷物はあるかと聞かれたので、飛行機の荷物の半券を見せると、マカオまで運んでくれるという。自分で運ぶのかと念のために聞くと、フェリーの会社が引き取って運ぶから、何もしなくていいという。
チャーシュー入りの腸粉
もはや足も限界というほど疲れて、ポルトガル料理店に到着。葡萄園餐廳 というレストランで、予約していないが、入れてもらえた。

カルドベルデというポルトガルのキャベツのスープ、ポルトガルと地元の融合料理・マカオ料理のミンチをいただいた。いためたひき肉かけご飯だ。デザートは洋梨のワイン煮。これもポルトガル料理のうちらしい。


★カジノ体験

ホテルに帰り、気力を振り絞ってホテル内のカジノに行く。
★ポルトガル料理店で夕食

夕食のあてがなく、ホテルの方にあるポルトガル料理店に行こうと、歩き始める。

カジノのネオンがすごい。ホテル・リスボアも、巨大な煌く玉ねぎの上に金の塔が建っているという目立つ建物だ。この一画はすごい。道の向こうは埋立地で、ウィン(永利)ホテルが建っている。ホテルの建物はシンプルだが、ホテル前の噴水では夕刻に水と炎のショーが行われる。丁度行き合わせたので、楽しんでみてくる。

音楽に合わせて、水が左右に揺れたり高く吹き上げられたり、ダンスをしているように見える。やがて炎も燃え上がり豪華なフィナーレとなる。終わるまで見てからまた歩き始める。
うまく回れば一日で世界遺産を全部回れるということだったが、どうやら甘かったらしい。夕刻には、閉まってしまうので、中の見学はできない。この先は、外観を楽しむ世界遺産めぐりだ。

聖ヨセフの聖堂に入れず、先に進むと、外見のみしか見学不可のドン・ペドロ5世劇場前に到着。薄いパステルグリーンの建物だ。正面は小規模ながら、オペラ劇場になっている。裏の広場には聖母像があり、聖ヨセフ修道院が見える。
部屋の奥の階段から二階に登ると、中央は3つの大きな部屋に分かれていて、それぞれの部屋の両側にも小さい部屋が付いている。3つの部屋の間には空間があり、吹き抜けで、中庭ができている。ガラスのはめ込まれた板戸が開口部に付いていて、これもまた大変美しい。

19世紀後期の中国人の実業家が作った、西洋と東洋の折衷のお屋敷で、1910年まで盧家の人がすんでいたというが、これより後に起こったアールデコ様式のようなモダンさだ。

天井にはむき出しで何本もの丸太の梁が見えている。梁という機能ではなく装飾的なものだと思われるが、赤、白、黒の三色が何本も横に並べられている。

入場はタダで、しかも係りの女の人が色々解説してくれる。どうせ成金の屋敷に違いないと思いながら入ったが、東洋と西洋の折衷というのに悪趣味に走らず、両方のいいとこ取りをしたような感じだ。
世界遺産の港務局大楼
このとがった先端がイスラム風
世界遺産でないペンニャ教会
世界遺産のリラウ広場
世界遺産の聖ローレンス教会
★セナド広場へ

ホテルの前に出て、町の中心セナド広場に出てみることにした。どっちから行こうかと迷っていたら、ホテルの人が、セナド広場だったら、ホテルの裏のカジノを通り抜けていくのがよいと教えてくれた。というわけでカジノに入ってみる。入口に監視員がいるので、かばんの中身を見せてチェックを受ける。夕刻でもすでににぎわっているカジノを見ながら通り抜けると、ウィン・ホテルの裏にでる。更に駐車場を抜けてゆく。地下通路を渡るとリスボアホテル、続いて奇抜な建物のグランドリスボアホテルと続く。この通りは殷皇子大馬路というのだが、漢字で書いてあるからといっても発音は判らない。ポルトガル語表記だと「エンリケ皇子通り」。時にはこのほうがわかりやすい。
園内で、ちょっとずつ食べ歩き
日本語も書いてあるダンボのお菓子の箱
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